2012年5月

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映画のパンフレット

2012年5月16日 (水)

「青春探偵団」山田風太郎

【内 容】0514

とある町の北はずれ、こんもりとした山を中心として、南の麓に霧ガ城高校、東の麓に男子寮の青雲寮、西の麓に女子寮の孔雀寮がある。
この町で青春を謳歌するクラスメイトの男女6人が、探偵小説愛好会「殺人クラブ」を結成。
その活動は月に一度、山頂に集まっての会合と学園内外で起こる珍事件の解決!?

エンターテイメント小説の大家・山田風太郎による、ユーモア青春ミステリの傑作が、堂々復活。
装画は、奇才の漫画家・黒田硫黄氏が担当。

【目 次】

「幽霊御入来」
「書庫の無頼漢」
「泥棒御入来」
「屋根裏の城主」
「砂の城」
「特に名を秘す」

【感 想】

昭和30年代に書かれたものなので、今では使われなくなった言葉なども出てきて、少し古くさい感じもしないではありませんが、当時の高校生の寮の様子なども良く書かれています。

寮生で霧ガ城高校の同級生、秀才で美男子の秋山小太郎、うっかりものの穴沢早助、柔道二段ながら臆病者の大久保大八、美人で優等生だが、悪戯っ子の織部京子、柔道初段の女傑・竹ノ内半子、おちゃっぴいの伊賀小笹の6人の男女は「殺人クラブ」という探偵小説愛好会に所属し、探偵小説の批評やトリックの新案、いじわるな先生や舎監にしっぺがえしする方法などを日々討論していて、カンニングのうまいやり方を考えたり、脱獄(夜、寮を抜け出す行為)を繰り返したりして学校生活を送っているうちに、本当の殺人事件に巻き込まれることになる・・・という話です。

本書は、6編からなる連作短編集で、中には「泥棒御入来」のような、ミステリとは言えないようなドタバタな話もありますが、思わず笑ってしまうほど痛快な作品です。
登場人物もユニークだし、雪の中の足跡や建物の移動、ダイイングメッセージ、密室などが盛り込まれていて楽しく読みました。
特に、「屋根裏の城主」と「特に名を秘す」は、良く出ています。オススメです。

☆☆☆★★(50点満点で、☆…10点 ★…2点です)

2012年5月14日 (月)

「魔王城殺人事件」歌野晶午

【内 容】 0512

星野台小学校5年1組の翔太たちは、探偵クラブ「51分署捜査1課」を結成した。
いくつかの事件を解決し、ついに、町のはずれにある悪魔の巣窟のような屋敷、デオドロス城(僕たちが勝手に名付けた)にまつわる数々の怪しいウワサの真相を確かめるべく探険することに!
潜入直後、突然ゾンビ女(?)が現れたかと思うと、庭の小屋の中で謎の消失!
新たに女子2人が加わった「51分署捜査1課」は再び城に。
今度は小屋の中で乳母車男(!?)の死体を発見してしまうのだが、その死体も消滅してしまう。
やはりデオドロス城には何かただならぬ秘密が隠されているのだ。

【感 想】

本書は、ミステリーランドシリーズとして出版されました。
このシリーズは、定価が2100円と少し高いので、新書で出版されるのをまって購入しました。
ミステリーランドは、「かつて子どもだったあなたと少年少女のため――」がコンセプトなので、字は大きめで、ルビも振ってあり、平仮名が多めですが、本書は普通の装丁です。
主人公が小学5年生と言うことなので、小学生を読者に想定して書かれたのでしょう。
探偵クラブや消える死体など、面白そうな内容が盛り込まれていますが、小学生が簡単に買える価格帯ではないし、学校生活なども違和感があるので、小学生が手にするとは思えません。

5年1組1班の児童たちが、「探偵クラブ「51分署捜査1課」を結成し、これまでにいくつかの事件を解決していると言うことですが、それらの事件の謎だけが書いてあって、どのように解決したのかが書かれていません。読みながら、いつかはその解答編が出てくるものだと思っていましたが、結局無いままでした。
さらに、主人公の少年がアリの問題をだす箇所がありますが、これが他の部分と何かつながっているのかと思いましたが、結局なんの関連も無く、唐突に出されているだけなのもいただけませんでした。
また、警察官がちょっと違和感がある服装で登場しますが、なぜこんな感じにしたのでしょうね。

出されたメインの謎も、それなりに面白いし、読みやすくって、退屈はしませんでしたが、小学生向きに書かれたものとしても、かつて子どもだった人向けに書かれたものとしても、何か中途半端な感じでした。

☆☆☆★(50点満点で、☆…10点 ★…2点です)

2012年5月13日 (日)

「ねむりねずみ」近藤史恵

【内 容】0511

しがない中二階なれど魅入られた世界から足は洗えず、今日も腰元役を務める瀬川小菊は、成行きで劇場の怪事件を調べ始める。

二か月前、上演中に花形役者の婚約者が謎の死を遂げた。
人目を避けることは至難であったにも拘らず、目撃証言すら満足に得られない。
事件の焦点が梨園の住人に絞られるにつれ、歌舞伎界の光と闇を知りながら、客観視できない小菊は激情に身を焼かれる。
名探偵今泉文吾が導く真相は?
梨園を舞台に展開する三幕の悲劇。

【感 想】

3部構成になっていて、1部は、歌舞伎界の御曹司・中村銀弥の妻である一子の視点で書かれています。中村銀弥はある時から「ことばを忘れる」病にかかり、つぎつぎと言葉を忘れていくと言う話です。
2部は女形役者・瀬川小菊の視点になっています。中村銀弥の相手役・小川半四郎の婚約者が、歌舞伎の舞台中に包丁で刺されて殺されるという事件が起きますが、この殺人事件を探偵・今泉文吾と、彼の友人である瀬川小菊が事件の真相を調査していきます。
3部は視点が章によって替わり、1部と2部で出された謎解きという構成です。
歌舞伎の世界の話になっていますが、歌舞伎のことを知らなくっても十分楽しめました。
女形役者・瀬川小菊の視点の部分は大変面白かったのですが、一子が魅力的な女性では無いので、彼女の視点になると、ページが進みませんでした。また、探偵役の今泉文吾がイマイチぱっとしなくって、存在感もありません。
また、殺害時の被害者の行動がちょっと納得できませんでした。

ミステリとしてはそれほど面白くはありませんが、大部屋の女形役者・瀬川小菊が良い味を出しています。
ある時期から迷いを捨て、主役を土台として支える脇役としてのプライドを持って、演じている姿勢が素敵です。今泉の助手である山本公彦との、病室での会話がかっこいいですね。

☆☆☆★★(50点満点で、☆…10点 ★…2点です)

2012年5月12日 (土)

「双頭のバビロン」皆川博子

【内 容】0509

爛熟と頽廃の世紀末ウィーン。
オーストリア貴族の血を引く双子は、ある秘密のため、引き離されて育てられた。
ゲオルクは名家の跡取りとなって陸軍学校へ行くが、決闘騒ぎを起こし放逐されたあげく、新大陸へ渡る。
一方、存在を抹消されたその半身ユリアンは、ボヘミアの「芸術家の家」で謎の少年ツヴェンゲルと共に高度な教育を受けて育つ。
アメリカで映画制作に足を踏み入れ、成功に向け邁進するゲオルクの前にちらつく半身の影。
廃城で静かに暮らすユリアンに庇護者から課される謎の“実験”。交錯しては離れていく二人の運命は、それぞれの戦場へと導かれてゆく―。

動乱の1920年代、野心と欲望が狂奔する聖林と、鴉片と悪徳が蔓延する上海。
二大魔都を舞台に繰り広げられる、壮麗な運命譚。

【感 想】

ゲオルクとユリアンは、腰のところで結合されたまま産まれてきた双子で、彼らは分離手術を受け切り離されますが、ゲオルクは貴族の嫡子として育ち、ユリアンはその存在を抹殺され人知れず成長する・・・と言う話です。
ヨーロッパから新大陸アメリカへ、そしてアメリカから上海へと流れ着き、二人が出会うということになるのですが・・・。

ミステリのつもりで読むと、少々物足りませんが、20世紀初頭のウィーン、アメリカ、上海の様子が生々しく描かれているので、興味は尽きませんでした。
ゲオルクがハリウッドで映画製作に取り組む時期が、ちょうど無声映画からトーキーに切り替わる頃と言うこともあって、ちょっとした映画史を読んでいる気分にもなりましたが、ユリアンと共に育ったツヴェンゲルが、いかにも不思議な存在として登場するし、二人の記憶にある生い立ちの裏にある事実が、少しずつ暴かれていく話にも引きつけられて行きました。

☆☆☆★(50点満点で、☆…10点 ★…2点です)

2012年5月11日 (金)

アンネの追憶

【解 説】007_2

アリソン・レスリー・ゴールド著『もうひとつの「アンネの日記」』を、モロッコ出身のアルベルト・ネグリン監督が脚色も兼ね、イタリアで映像化。
アンネ・フランクの幼馴染ハンナ・ピック=ホスラーが『アンネの日記』に記されなかった空白を明かす。
ハンナが語るアンネの思い出、そしてハンナが体験したナチス占領のつらい体験が描かれる。

世界で最も有名な15歳の少女、アンネ・フランクがナチスによるユダヤ人迫害の日々を綴った『アンネの日記』。
アウシュヴィッツ収容所でもパンよりも紙とペンを望んだというアンネが書きたくても書けなかった壮絶な真実を描いている。

未来への希望に溢れた毎日から一変して、隠れ家に身を潜める事を余儀なくされたアンネ。
自らの命が危ぶまれている時さえ親友のハネリを心配し、紙さえあれば自分の思いを書かずにはいられないのだった。

監督は、「タワーオブ・タイタンズ」のアルベルト・ネグリン。
出演は、「ココ・シャネル」のロザベル・ラウレンティ・セラーズ、「炎の戦線 エル・アラメイン」のエミリオ・ソルフリッツィ。

【あらすじ】

1935年、アムステルダム。小学生のユダヤ人少女アンネ・フランク(ロザベル・ラウレンティ・セラーズ)は、同じユダヤ系のハネリ・ホスラーと仲良しになる。

        003

2人はお互いの夢を語り合い、楽しい日々を過ごしていた。

しかしナチス・ドイツによるユダヤ人迫害は、日に日に厳しくなっていた。
13歳の誕生日、アンネはプレゼントされたサイン帳に日記を書き始める。

        001

それからひと月も経たずに、16歳の姉マルゴーに招集命令が届く。父オットー(エミリオ・ソルフリッツィ)は経営する会社の建物の隠れ家に、妻エーディトや娘たちと身を隠すことにする。

        002

会社の女性部下ミープは、彼らを匿い、必要なものを届ける役目を買って出る。隠れ家では、アンネと年が近いペーターの一家など、8人で暮らしていた。
ハネリが行方を探しに来るが、アンネはここにいると知らせることはできなかった。

1年後、ハネリが父や妹とともにナチスに捕えられたことを知り、隠れ家に誘わなかったことを後悔する。

アンネたちは、息をひそめる生活の中でラジオから戦争の経過を耳にしては
希望を持ち続け、アンネとペーターの間には幼い恋が芽生えていた。

ある日、隠れ家にゲシュタポがやってきて、必死で取りつくろうミープを押しやり隠れていた人々を見つけると、すぐに荷物をまとめるよう強制する。ゲシュタポがみんなを連れ去ったあと、ミープはひとりで床にばらまかれたアンネの日記を拾い集めるのだった。

        006

アンネたちは貨車に詰め込まれ、何日もかけてアウシュヴィッツ強制収容所に連れて行かれる。
荷物は没収され、男女別々に収容される。

        004

アンネはまだ15歳だったが、オットーの機転で大人たちと一緒になる。しかし父とは、これが最後となった……

【感 想】

この映画の原作が、アンネの親友だったハネリーが語った話をまとめたものということで、ハネリーの視点での話とアンネの父・オットーの視点での話、そして、アンネの収容所での様子を証言を元に再現した話の、3つの視点から描かれています。

005 「アンネの日記」には書かれていない、誕生日のお祝いで日記帳をもらうシーンや、隠れ家が見つかり収容所へ移送され、そこでの生活なども書かれています。列車の中に詰め込まれた状態での移動や、アウシュビッツに着いて、老人や子ども、男と女に選別され、順番にガス室に送られるシーンは、何度観ても心が痛みます。また、アンネとハネリーが、収容所の堀の内と外で生きていることを確認し合うシーンがありましたが、実際にあのような偶然の出来事があったことを、この映画で初めて知りました。

ただ、映画としては、アンネに焦点が当たっている分、少し中途半端な内容になってしまった感がします。ハネリー一家の収容所での様子や、彼女の父の死なども描かれていますが、普通の服を着ていたり動き回ったりと、アンネたちの収容所での様子とは少し違っていましたが、説明も無いのでその違いがよく分かりませんでした。ハネリーの視点だけで作られた方が良かったのではないでしょうか。
それに、ドイツ人もオランダ人もみんな英語を話していると言うのも、ちょっと違和感がありました。

余談ですが・・・
私が「アンネの日記」を初めて読んだのは、小学校6年生の時でしたが、中学3年生の時、英語の教科書に「アンネの日記」が英文で紹介されていたのがきっかけで、再読しました。
「たとえいやなことばかりでも、人間の本性はやっぱり善なのだということを今でも私は信じています。」
英語の教科書に載っていた文の一部です。英文は忘れましたが、とても印象に残りました。

【スタッフ】008

監督 アルベルト・ネグリン   
原作 アリソン・レスリー・ゴールド 
音楽 エンニオ・モリコーネ

【キャスト】

ロザベル・ラウレンティ・セラーズ / アンネ・フランク
エミリオ・ソルフリッツィ / オットー・フランク
モーニ・オヴァディア / ラビ
スルディ・パンナ / ハネリ・ホスラー
メシシュ・ガシュパル
アレクサ・カプリエラン
サライ・クリスタ
スルディ・ミクロシュ
バコニェ・チラ

2012年5月10日 (木)

別離

【解 説】 008

第84回アカデミー賞外国語映画賞、第61回ベルリン国際映画祭金熊賞など世界中の映画祭を席巻した話題作。
前作『彼女が消えた浜辺』が日本でも公開されているイラン映画界の新鋭アスガー・ファハルディ監督が、きめ細かな脚本と巧みな演出で、テヘランに住む2つの家族の心の闇と、人間心理の複雑さ、深遠さを掘り下げる。

イランの社会情勢を背景に、一組の夫婦とそこに関わる別の家族、それぞれの抱える秘密や嘘が絡み合い、人生を翻弄してゆく様をミステリータッチで描く。
いくつもの複線を張り巡らせた緊張感あふれるストーリー展開で、観客はいつしか一瞬たりとも画面から目を離せなくなるくらい虜になる事必至だ。
濃密な人間ドラマの中に、夫婦間の倫理的問題、格差社会の現実、介護の在り方、信仰や信条など、イランの今を浮き彫りにしているところも興味深い。

出演は「彼女が消えた浜辺」のペイマン・モアディ、「フライト・パニック ~ペルシア湾上空強行脱出~」のレイラ・ハタミ。

【あらすじ 】

ナデル(ペイマン・モアディ)とシミン(レイラ・ハタミ)は結婚14年の夫婦。間もなく11歳になる娘テルメー(サリナ・ファルハディ)とナデルの父の4人で、テヘランのアパートで暮らしている。

        001

娘の将来を案じたシミンは国外移住を計画し、1年半かけて許可を得たものの、ナデルの父がアルツハイマー病を患ったことが誤算となる。

        007

介護の必要な父を残して国を出ることはできないと主張するナデルと、たとえ離婚してでも国外移住を希望するシミンは対立。
話し合いは裁判所に持ち込まれるが、離婚は認めても娘の国外移住は認めないと、ナデルが譲らなかったため、協議は物別れに。これを機にシミンは、しばらく実家で過ごすこととなる。

         004

そこで、家の掃除と父の介護のために、ラジエー(サレー・バヤト)という女性を雇うナデル。
しかし、男性の体に触れることは罪ではないかと心配する敬虔なイスラム教信者のラジエーは、ナデルの父が失禁する場面を目にして激しく動揺。
また別の日には、彼女が目を離した隙に、父がふらふら出て行ってしまうことも。

そんなある日、ナデルとテルメーが帰宅するとラジエーの姿はなく、ベッドに手を縛りつけられた父が倒れ、気絶しているところを発見。

ラジエーはほどなくして戻ってくるが、頭に血が上ったナデルは事情も聞かず、彼女を手荒く追い出す。

        006

その晩、ラジエーが病院に入院したことを知ったナデルは、シミンと一緒に様子を見に行き、彼女が流産したことを聞かされる。

これにより、ナデルは19週目の胎児を殺した“殺人罪”で告訴されてしまう。ナデルはラジエーの妊娠を知っていて突き飛ばしたのか……?だとしたら、それは流産するほど強かったのか……?

        005

一方、ナデルもラジエーが父に行った行為に関して彼女を告訴。
裁判は次第に多くの人々を巻き込み、それぞれの思いが交錯、複雑に絡み合ってゆく……。

        002

運命に翻弄されてゆく2組の家族。彼らが辿り着いた結末とは……。

【感 想】

イランの現状を覗き見出来たことは、興味深かったです。
老人介護、教育、夫婦間、失業等々のどこにもあるような問題に、イスラム教圏ならではの宗教問題が絡んでくるという話です。

003介護ヘルパーとして雇われた女性が、介護している老人が粗相をしたために着替えをさせるのに、夫以外の男性に触れることは宗教的に問題が無いのかと、教会へ電話で確認するシーンがあります。
この様子だけを観ると、女性の社会進出は厳しいようですが、同じイスラム教の人たちであっても、微妙に宗教観の違いが生じてきているのでしょう。

登場する女性の服装も、真っ黒なベールで顔を覆っている人も居れば、便宜上ちょっとカラフルな布で、頭から顔にかけてベールで覆っているだけの人もたくさん見受けられます。現実の社会で直面する問題点と宗教観との間に、微妙なひずみが生じているのかも知れません。

この映画は、投げ掛けたすべての問題に答えを出さずに終わってしまいました。
盗まれたお金はだれが盗ったのか?裁判の決着は?示談の件とお金はどうするのか?離婚騒動の夫婦はどうなったのか?そして、その子どもは・・・???

いろんなことが未解決のまま終わってしまいましたが、宗教と今の時代の流れとの整合性が見いだせないまま突き進んで行っているのが、イランという国の現状なんでしょうか・・・。

009_2【キャスト】

レイラ・ハタミ / シミン
ペイマン・モアディ / ナデル
シャハブ・ホセイニ / ホッジャト
サレー・バヤト / ラジエー
サリナ・ファルハーディー / テルメー
アリ=アスガル・シャーバズィ / ナデルの父
シリン・ヤズダンバクシュ / シミンの母
キミア・ホセイニ / ソマイェ
ババク・キャリミ / 判事

【スタッフ 】

監督 アスガー・ファルハディ 
脚本 アスガー・ファルハディ 

2012年5月 8日 (火)

「ぼくと猫と満月の夜」松尾由美

【内 容】0508

猫と月光が不思議の扉を開く!?
凸凹コンビが活躍するひと夏のミステリー

小説家の父親とともに、夏休みを港町で過ごすことになったカズヤ。
ひょんなことから、ミステリーマニアの同級生・ミルツと知り合い、町一番の資産家で偏屈な老婦人の遺産を巡る謎を追う羽目に。
月の光と金色のピアスをした猫に導かれ、カズヤが知ることになった「秘密」とは?

個性豊かな登場人物(と猫)が織りなす、ユーモラスで爽やかなひと夏のミステリー。
『フリッツと満月の夜』を改題。

書き下ろし短編「小早川ミツルと消しゴムの謎」を特別収録!

【感 想】

小学校5年生の少年・樫村和哉と小早川ミツルの二人が、資産家が残した遺産の行方を追うという話を中心に展開されており、カズヤの視点で書かれています。
読みやすい文体で、二人のやり取りが結構面白いので、一気に読み終えてしまいました。小学生が主人公ですが、小学生向きと言うわけでは無いようです。

「遺産を巡る謎」と言っても、たいした謎ではないので読み進めて行くとそれなりの予想はついてきます。
でも、小学生が推理する展開なので、ちょっと不思議な猫を登場させ、彼らの考えをリードしていくと言うのは面白い発想でした。

巻末には、書き下ろし短編の「小早川ミツルと消しゴムの謎」がついています。
この話は、ミツルの視点で書かれていますが、前の話で登場したいじめっ子のケンイチに関する話です。ちょっとしたオマケと言った感じの内容でした。

☆☆☆(50点満点で、☆…10点 ★…2点です)

2012年5月 7日 (月)

「ちょっと探偵してみませんか」岡嶋二人

【内 容】0507

25の謎であなたに挑戦する、鬼才岡嶋二人の傑作推理短編集。
犯人はだれか、なぜ完全犯罪は破れたか、暗号やダイイング・メッセージの解読。
「ちょっと考えてみて下さい」という文章が探偵ゲームの始まりです。
南伸坊のイラスト入り、超短編ミステリー集。

【目 次】

ラスコーリニコフの供述/誰が風を見たでしょう/三年目の幽霊/
曇りのち雨/Behind the Closed Door/
ご注文は、おきまりですか/ボトル・キープ/マリーへの届け物/水の上のロト/
死後、必着のこと/煙の出てきた日/高窓の雪/断崖の松/組長たちの休日/
最後の講演/愛をもってなせ/明かりをつけて/ルームランプは消さないで/
机の中には何がある?/穏やかな一族/酔って候/シェラザードのひとりごと/
聖バレンタインデーの殺人/奇なる故にこれをのこす/たった一発の弾丸

【感 想】

連休中はいつものように忙しくって、じっくりと本を読む時間も無かったので、寝る前にチョコッと読む予定で、本書を手に取りました。
それぞれほんの2,3ページの短いミステリですが、どれもがしっかりした内容で、問題編の次のページに解答があるので、読みやすさも手伝って、一気に読み終えました。
ちょっとした矛盾点を見つけて、真相を探るというものなので、流し読みをしていると煙に巻かれてしまいます。
ということで、寝る前に読むのには、ちょっと向いていませんでしたが、25編どれもがそれなりに面白く、十分楽しめました。

☆☆☆★★(50点満点で、☆…10点 ★…2点です)

2012年4月30日 (月)

奈良・霊山寺(りょうせんじ)のフリーマーケット

霊山寺は、奈良市中町にある霊山寺真言宗大本山の寺院です。

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寺名の読みは「りょうせんじ」が正式ですが、「りょうぜんじ」「れいざんじ」と呼ばれることもあり、地元ではいずれの呼称でも通じるそうです。

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  天平6年(734)聖武天皇により創建されました。

奈良市の西郊・富雄川沿いにあり、戦乱に巻き込まれずに古い面影を残しています。
境内東側の正面入口には一般の仏教寺院と違い、門ではなく朱塗りの鳥居が立っています。

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これは信仰の中心となっている、大弁才天堂への入口を示すものだそうです。

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この鳥居前の駐車場で、年に四,五回、「フリーマーケット」が開催されています。

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いろいろな物が、驚くほどの低価格で並べられていました。そんなに混み合っていないのが良いですね。

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鳥居をくぐって道の右側(北側)にはバラ園があり、世界のバラの花を集めていることで有名です。
5月の中旬には再度訪問し、バラ園を鑑賞したいと思って居ます。

2012年4月27日 (金)

「幽女(ゆうじょ)の如き怨(うら)むもの」三津田信三

【内 容】 0426

戦前、戦中、戦後にわたる三軒の遊郭で起きた三人の花魁が絡む不可解な連続身投げ事件。
誰もいないはずの階段から聞こえる足音、
窓から逆さまに部屋をのぞき込むなにか……。
大人気の刀城言耶シリーズ、最新書き下ろし長編!

【目 次】

第1部 「花魁」・・・初代緋桜の日記
第2部 「女将」・・・半藤優子の語り
第3部 「作家」・・・佐古荘介の原稿
第4部 「探偵」・・・刀城言耶の解釈

【感 想】

戦前、戦中、戦後という3つの時代に、「金瓶梅楼」「梅遊記楼」「梅園楼」と3通りに名前を変えて存在した遊郭。
その遊郭に働いていた3代の「緋桜」と名付けられた花魁と、それぞれの時代に3件ずつ起きた別館3階の特別室からの身投げ事件を記録した話です。

第1部では、「緋桜」という源氏名の花魁が書いた日記が紹介されています。
遊郭・「金瓶梅楼」で花魁として働き、そこで見聞きしたことが語られますが、ここで最初の連続身投げ事件が起きます。
この1部が全体の半分近くの分量になっており、花魁の緋桜が身請けされるところで終わっています。

第2部は、戦争も激しさを増してくる頃の話で、「金瓶梅楼」の女将が代替わりし、「梅遊記楼」として再出発しますが、その女将の語りという形で話が進んでいきます。
新しく入った花魁に、2代目の「緋桜」と名乗らせると、またもや不可解な出来事が続き、ここでも3つの身投げ事件が起きます。

第3部は、戦後になってからのことで、佐古荘介という作家の伯母がその遊郭を買い取り、「梅園楼」と名前を変えます。
作家の佐古荘介が、戦前、戦中にその遊郭で起きた連続身投げ事件をことを知り、雑誌に連載し紹介している文で構成されていますが、ここでも3代目となる花魁・緋桜が入ってくると、またもや不可解な出来事が続き、2つの身投げ事件が起きます。
その2つの身投げ事件を調べようとした作家・佐古荘介も、別館3階の特別室から落ちて亡くなってしまい、連載の途中で絶筆になってしまいます。

第4部は、刀城言耶が「梅遊記楼」の女将だった半藤優子の話を聞き、初代緋桜の日記も見せてもらった上で、彼なりの捜査をし、ある部分についての結論がだされます。

第4部の刀城言耶の推理で、いくつかの身投げ事件については、一応の解釈をつけてはいますが、不可解な謎が完全に解決をしていませんので、本格物としてはいささか消化不良の感がしないでもありません。

でも、第1部に書かれた戦前の遊郭での生活や出来事と、第2部で語られた、戦争中の遊郭の様子などは、とても読み応えがありました。
特に、1部と2部で似たような事柄や事件が続きますが、1部が「日記」で、2部が「語り」というスタイルを採っているので、なぜか新鮮な感じがして、一気に読み終えてしまいました。この構成は良いですね。

本書は、これまでの刀城言耶シリーズの長編に見られるような、「いろいろな解答」や「どんでん返し」と言った物が無く、事件の舞台も地方のある村ではなく、遊郭の中が舞台になっていますので、これまでの長編とはちょっと違った感じがしました。また、密室や首切りなどのド派手な事件もなく、使われているトリックも目新しい物ではありませんので、途中でカラクリに気づかれる方も多いのではないでしょうか?
さらに、最後の解決編のところでも、もったいぶったようなところが無くあっさりしているので、ちょっと物足りなく感じる方が居られるかも知れませんが、結末のところは、本書のような構成の方がとてもすっきりとしているので、私は気に入っています。

☆☆☆☆★(50点満点で、☆…10点 ★…2点です)

2012年4月25日 (水)

「Yamato 新千年紀古事記伝」鯨統一郎

【内 容】0425

「古事記」に描かれた記述を通じて解き明かされる邪馬台国、ヤマトタケル、神功皇后など古代史の謎の数々と、古事記成立に秘められた驚くべき真相とは?――

日本最古の歴史書としてあまりにも名高い「古事記」の、歴史的叙述と神話的物語が織りなす世界に今、まったく新しい生命が吹き込まれる! 
奇想天外な発想と大胆な推理で読み解く超歴史ファンタジー、新千年期(ミレニアム)を迎えて、遂に登場。

【感 想】

「Onogoro 千年紀末古事記伝」の続編です。「古事記」は、天武天皇に命を受け、巫女として類い希な能力を有する稗田阿礼が感知した真の日本の歴史を、太安万侶が政治活用のために、何カ所かを都合良く書き換えて表された・・・と言うことで終わっています。
読まれる方は、「Onogoro 千年紀末古事記伝」を先に読まれることをオススメします。

前作の方は神話の部分が中心で、作者独特の解釈によるユニークな話がおもしろく、いろいろ楽しめましたが、人物記が中心の本書は、ストーリーをなぞっただけの感がして、面白さはイマイチです。
それでも、読みやすい文章なので、一息で読み終えてしまいました。
ちょっとユニークだったのが、邪馬台国についての章でしたが、それぞれの章がぶつ切りなので、それらがどうつながって行くのかが、初めて読まれる人にはよく分からないように思いました。

☆☆★★(50点満点で、☆…10点 ★…2点です)

2012年4月24日 (火)

「玩具店の英雄 座間味くんの推理」石持浅海

【内 容】0424

「ひょっとしたら、事件は、まだ終わっていないのかもしれません」

科学警察研究所の職員・津久井操は、事件を未然に防げるかどうか、の「分かれ目」について研究をしている。
難題を前に行き詰まった操が、大学の大先輩でもある大迫警視正にこぼすと、ひとりの民間人を紹介された。

「警察官の愚痴を聞かせたら日本一」と紹介された彼は、あの『月の扉』事件で活躍した“座間味くん”だった――。

【目 次】

「傘の花」
「最強の盾」
「襲撃の準備」
「玩具店の英雄」
「住宅街の迷惑」
「警察官の選択」
「警察の幸運」

【感 想】

7編からなる連作短編集です。
科学警察研究所の職員・津久井操が、研究の過程で気になった事件を大迫警視正と“座間味くん”に聞いてもらう・・・と言うスタイルになっています。
事件のあらましを聞いた“座間味くん”が、それぞれの事件で警察が見過ごしてきた事を指摘します。それにしても、逆の視点から見て考えると、いろんな事が想像できるものだと感心してしまい、とても楽しく読めました。

また、三人が寄って話をする場所が、居酒屋だったり鍋をつついたりワインを飲みながらと、いろんな食べ物屋さんの個室なんですが、とても良い雰囲気で、しかも美味しそうな料理が紹介されるので、それも楽しめた事の一つなのかも知れません。

でも、食事をした後の支払いは誰がしたのでしょうね。割り勘だったのか、一番年上の大迫警視正が全部出したのでしょうか。読みながら、話の本筋とは関係の無いことが、なぜか無性に気になって仕方がありませんでした。

「傘の花」 
某国会議員が刺殺されたのは、雨が降っていてまわりの状況が把握できない時では無く、雨が上がって警護しやすくなった時だったと言う事件の様子を“座間味くん”に話すと、捜査の意外な視点を指摘されると言う話です。
話のテンポもよく、興味を引きつけられる内容で、楽しめました。

「最強の盾」
ビルの前で過激派を見張っていた警官が、その前を通っていた乳母車の中の赤ちゃんを奪おうとした犯人を身体を張って阻止しようとしたときに乳母車が横転してしまうが、幸いなことに赤ちゃんの怪我も無く、無事に事件が解決したという、事件を未然に防げた成功例を津久井操が紹介します。
それを聞いていた“座間味くん”から、いろいろな疑問点が出てきますが、これは予想がつく話でした。

「襲撃の準備」
怪我で運動クラブを続けられなくなった高校生が、同級生に危害を加え逃走するという話で、高校に張り込んでいた警官が犯人の変装に気づかずに見過ごしてしまったため、クラブ活動の生徒も巻き込まれてしまいます。
この事件を、未然に防げなかった例として津久井操が紹介しますが、“座間味くん”の指摘により、別の問題が出てきます。ちょっと首をかしげたくなる話で、後味も良くありませんでした。

「玩具店の英雄」
非番の警察官が、子どものために幼稚園のイースターの行事で使う仮装の服を玩具店に購入した時に、店員にナイフ出切り着けた暴漢と出合った事件についての考察です。
たまたま側にいた子どもの幼稚園の保護者が犯人と格闘になり、過剰防衛で殺してしまいますが、警察官は立場上、その保護者を殺人容疑で立件します。
裁判の結果は、執行猶予付きの有罪判決がでますが、周囲の人たちは彼を英雄のように扱いますが、“座間味くん”は、彼の不審な行動を指摘し、そこから想像できることからある推理をするという話です。
読んでいるときに少し違和感があったので、おかしな話だなぁと思いましたが、ちょっと発展させすぎなのでは・・・と言う気がします。

「住宅街の迷惑」
新興宗教の幹部の家が新築され、その際、壁一面に大きな仏像を埋め込んだ外壁を作るということで、周辺住民から外観を損なうとの苦情が出てきた事に伴う事件です。
宗教関係者が新築祝いをして居る時に、仏像を爆破するという犯人が、段ボールに入った爆弾を持って現れますが、爆発する寸前に犯人を捕らえ、爆弾も無事処理でき、未然に大きなことにならずに防げたということですが、その裏には・・・と言う話です。
これはいかにもありそうな話ですね。

「警察官の選択」
自転車に乗ったいた子どもがトラックに巻き込まれて、人工呼吸をして居る最中に、トラックが突然動きだしたと言う事件です。
その場に出くわした非番の二人の警官の一人が、トラックが下っていくのに気づき、止めようとしますが結局止められずに、トラックは前にある釣り具店に飛び込み、病気で寝ていた主人を巻き込んでしまいます。
とっさの時にどうすれば良いかを論じることになりますが、瞬時の判断は難しいですね。“座間味くん”が出した答えは、ちょっと飛躍しすぎの感がしないでもありません。

「警察の幸運」
某国の大臣が、新幹線に乗って名古屋まで行く間の警護の話です。
発煙筒を投げ込もうとした犯人は、寸前のところで取り押さえられ、新幹線は何事も無かったかのように無事名古屋駅に到着しますが、“座間味くん”は、なぜ犯人は大臣がこの時間の新幹線に乗ることを知り得たのかと言うことから、意外な推理を展開します。
これもあり得そうであり得なさそうな話ですが、逆の視点から物事を見るといろんな事が見えてくるものですね。

☆☆☆★★★(50点満点で、☆…10点 ★…2点です)

2012年4月15日 (日)

「柳生刺客状」隆慶一郎

0418【内 容】

関ケ原合戦で徳川家康は死んだ。
そして影武者世良田二郎三郎の存在。徳川家の秘事を知った柳生宗矩は、世子・秀忠にそのことを洩らす。
権力の座に執念をみせる秀忠の命を受けて、宗矩は権謀術数のかぎりをつくす…。(表題作「柳生刺客状」)
表題作ほか、最後の短編「死出の雪」に加え、書下ろし長編の冒頭30枚を収録する短編傑作集。

【感 想】

「柳生刺客状」
柳生宗矩が二代将軍秀忠の腹心となった経緯からはじまり、剣術指南としてではなく、暗殺などの裏の仕事を引き受けていき、柳生家の知行を増やしていく様子が書かれていますが、父と子の確執や宗矩と柳生新陰流を受け継ぐ柳生兵庫助の関係など興味深く読みました。また、武芸者としての兵庫助に引きつけられました。

「張りの吉原」
大坂新町の太夫花扇が、江戸吉原の「張り」というものが何なのか、確かめに行くと言う話です。吉原の様子がよく分かります。

「狼の眼」
道場で師範代まで上がった秋山要助は、つまらないことから無頼の者と喧嘩になり、諸国を廻る旅に出ることになる。
それから十年ほど各地を放浪し、やくざの用心棒つとめて100人近い男を斬り、いつしか「人斬り要助」と呼ばれるようになるが、その眼は狼の眼のようになっていき・・・という話ですが、諸国を廻る旅って過酷な物だったんですね。

「銚子湊慕情」
書き下ろし長編の冒頭部で、書きかけのところで終わっています。しかも、文節の途中です。ここまで書いてなくなられたんでしょうね・・・合掌

「死出の雪」
「崇禅寺馬場の仇討」として、浄瑠璃や映画で知られている、「遠城治左衛門および安藤喜八郎の兄弟が、末弟である宗左衛門のかたきである生田伝八郎に返り討ちにあう」と言う話の顛末です。
武士って言うのは、好き勝手に生きられないつらい立場だったんだなって、つくづく思いました。
「すべて女が悪い」という冒頭の言葉が印象的でした。

☆☆☆★★★(50点満点で、☆…10点 ★…2点です)

2012年4月14日 (土)

「矢上教授の午後」森谷明子

【内 容】 0412_2

矢上教授と誰もが呼び習わしているが、正確には教授ではなく、非常勤講師の身の上だ。
所属は生物総合学部。にもかかわらず、矢上の専門は、なんと、日本古典文学である。科学立国日本の未来を担う若者に、週三コマ、日本古来の教養を注ぎ込むのが矢上の使命なのだ。
場違いな学部の、今にも朽ち果てそうな研究棟の最上階の隅に、押しやられたように矢上教授の研究室はある。
教授はミステリの蒐集魔で、研究室の書棚占拠率は教授の専門に関する分野が三割、あとの七割は古今東西のミステリである。
とある八月の終わりの午後、上空を雷雲が覆って近くに落雷し、一帯が停電する。
そして、嵐に閉ざされた研究棟の最上階で誰も見知らぬ男の死体が発見され、矢上教授は真相を追い始めるが……。

【感 想】

大学内の、まもなく取り壊されるかも知れないという老朽化した校舎の中での、夏休みのある一日の出来事を、いろんな場面(2章~49章)に分けて書かれています。

校舎内の人たちは、それぞれが「こんな時期にこの校舎にいるのは自分たちだけでないか・・・」と思って居るそんな午後、突然の落雷であたりは停電し、校舎内のエアコンやエレベーターはもちろんのこと、電車まで止まってしまいます。
そういった事柄や校舎内の人たちを、短い章の中でフラッシュのように紹介されていきます。
ちょっとしたきっかけで、非常階段1階の出口に立て看板が立てかけられたため、ドアーがふさがってしまい、しかも落雷による停電でエレベーターが止まってしまったので、校舎内が密室状態になってしまいます。
助教の一人が、校舎内に異常が無いかと巡回しているときに、屋上にあった死体を発見し、矢上教授がその犯人を推理していくという話です。

話と構成は面白いのですが、死体が発見され、校舎内の人たちが集まってくるまでは、この話がどういった展開を見せるのかも分からず、しかも場面転換が早いので、ちょっと戸惑いましたが、冒頭にある登場人物の一覧表を見ながら何とかついていけました。

ただ、章が短く細切れになっているからなのか、人物がしっかり書き切れていませんでした。
途中で誰が誰だか(特に3人の院生と助教の女性たち)分からなくなりますし、最初に登場した御牧咲(みまきえみ)の存在感がないのも残念でした。

淡々と話が進み、これと言った盛り上がりもないので、少々おもしろみには欠けますが、短く視点が変わって話が進んで行くので、戸惑いながらも退屈はしませんでした。
こういう話は、そんなに嫌いではありません。

日付が違う1章と50章に登場する「彼女」が、1章を読んだ時点ではどういう人物で、その話の中でどういった役割を担っているのか分かりませんでしたが、最終章に再度登場してきたので、思わずニンマリしてしまいました。

☆☆☆★★★(50点満点で、☆…10点 ★…2点です)

2012年4月12日 (木)

「天狗風 霊験お初捕物控2」宮部みゆき

【内 容】0411

一陣の風が吹いたとき、嫁入り前の娘が次々と神隠しにー。
不思議な力をもつお初は、算学の道場に通う右京之介とともに、忽然と姿を消した娘たちの行方を追うことになった。
ところが闇に響く謎の声や観音様の姿を借りたもののけに翻弄され、調べは難航する。
『震える岩』につづく“霊験お初捕物控”第二弾。

【感 想】

人に見えないものが見えたり、聞こえないものが聞こえるという霊験の持ち主のお初が登場する、長編第2弾です。
不思議な力を持つのはお初だけではなく、物の怪が現れたり、二人の少女が神隠しに遭ったり、猫が口をきいたりします。
こうなってくると何でもありの物語になってしまいそうですが、登場人物が魅力的だし、ストーリーの展開も面白いので、結構長い話にもかかわらず一気に読み終えてしまいました。お初と会話が出来る猫・鉄が、なかなか良いキャラクターです。
また、最後が良い雰囲気で終わっているので、読後感が何とも言えず良いです。

☆☆☆★★★(50点満点で、☆…10点 ★…2点です)

2012年4月11日 (水)

「震える岩 霊験お初捕物控」宮部みゆき

0410【内 容】

ふつうの人間にはない不思議な力を持つ「姉妹屋」お初。
南町奉行の根岸肥前守に命じられた優男の古沢右京之介と、深川で騒ぎとなった「死人憑き」を調べ始める。
謎を追うお初たちの前に百年前に起きた赤穂浪士討ち入りが…。
「捕物帳」にニュー・ヒロイン誕生!
人気作家が贈る時代ミステリーの傑作長編。

【感 想】

短編集「かまいたち」の「迷い鳩」「騒ぐ刀」の2編に登場していた、普通の人には見ることができないモノが見え、聞こえないモノが聞こえるという、不思議な力を持つ「お初」を主人公にした長編です。

「死人憑き」の話と、幼い子どもが殺された事件が、100年前の忠臣蔵の出来事と絡み合ってくると言う話です。
ストーリー自体は突拍子もない話ですが、登場人物が生き生きと描かれているので、面白く読めました。
特に、今回登場の古沢右京之介が、何とも言えないくらいユニークな人物です。宮部作品には、こういうようなちょっと世間ずれした面白い人物が、必ずと言って良いほど出てきますね。彼も、なかなか良い味を出しています。

☆☆☆★★(50点満点で、☆…10点 ★…2点です)

2012年4月10日 (火)

「喫茶 トゥリーピピット」で写真展を見学

30年来の友人から、今年も写真展を開くという連絡を頂いたので、4月10日の午後、天神橋にある「喫茶 トゥリーピピット」へ出かけました。

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    【喫茶 トゥリーピピット】

   Tel/Fax : 06-4800-2356
   営業時間 11:00-19:00
   休 日 金曜日   
   〒530-0041
   大阪市北区天神橋5丁目7-8
   山田ビル2F

お洒落で明るい店内は、ハーブの香りにつつまれています。
ハープティの専門店です。

全館禁煙と言うのが良いですね。

30種類以上のドライハーブの計り売りも行っていました

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お昼は、手作りのブランチ(500円)がお勧めだそうです。

店内を見渡すと、フランス直輸入のエッセンシャルオイル 、バラ水(化粧水)、手作りハーブ石鹸 、タイシルクスカーフ、シナモンアップル、ドリームオブレモン、パンブティ・ポット などが置いてありました。

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さて、写真展の方ですが、去年もこの場所で写真展をされていたので覗きに来ましたが、ランチを頂いて、みんなでワイワイ喋って、写真も見ずに帰ってしまいました・・・・。

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でも今回は、しっかり拝見させていただきました。001

写真を見て、飲み物を頂いて、今回も、1時間ほどとりとめの無い話をして帰って来ました。

それにしても、この店の「ブランチ」は、ハーブティーまでついて500円とは、結構お得な感じですね。

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(写真や地図は、クリックすると拡大します)  

2012年4月 9日 (月)

「海のある奈良に死す」有栖川有栖

【内 容】0409

半年がかりで書き上げた長編が、やっと見本になった!
推理作家・有栖川有栖は、この一瞬を味わう為にわざわざ大阪から東京へやってきたのだ。
珀友社の会議室で見本を手に喜びに浸っていると、同業者の赤星学が大きなバッグを肩に現れた。
久しぶりの再会で雑談に花を咲かせた後、赤星は会議室を後にした。
「行ってくる。『海のある奈良』へ」と言い残して……。
翌日、福井の古都・小浜で赤星が死体で発見された。

赤星と最後に話した関係者として、有栖川は犯罪学者・火村英生と共に、彼の幻の小説を復元しようとした有栖の試みは、同時に事件の真相を暴くこととなる。
数々の伏線と緻密なトリックで酔わせる傑作長編推理。

【感 想】

タイトルに興味持って、手に取りましたが、タイトルにある「海のある奈良」というのは、福井県の小浜市を指すと言うことを初めて知りました。
ストーリーとは関係無しに、小浜にまつわるいろんな話(「お水取り」との関係やら「八百比丘尼」の事など、どう考えても関係なさそうな話)が続いて出てくるので、ちょっとしんどくなりながらも何とか読み終えました。
犯人が分かった段階で、すでに犯人が死んでしまっているので、いろんな事が分からないまま事件が解決してしまうのは、ちょっと不親切だし、都合が良すぎます。読後感も、悪いです。何かすっきりしないまま終わってしまいました。
使われているトリックにしても、ちょっと疑問が残るものでした。

☆☆☆★(50点満点で、☆…10点 ★…2点です)

2012年4月 8日 (日)

「ナミヤ雑貨店の奇蹟」東野圭吾

【内 容】0408

夢をとるか、愛をとるか。
現実をとるか、理想をとるか。
人情をとるか、道理をとるか。
家族をとるか、将来をとるか。
野望をとるか、幸せをとるか。
あらゆる悩みの相談に乗る、不思議な雑貨店。
しかしその正体は・・・。
物語が完結するとき、人知を超えた真実が明らかになる。
悩み相談お任せください――。

時空を超えて交わされる、温かな手紙交換。
あらゆる悩みの相談に乗る、不思議な雑貨店。
しかしその正体は・・・・・・。
すべての人に捧げる、心ふるわす物語

【目 次】

第一章 回答は牛乳箱に
第二章 夜更けにハーモニカを
第三章 シビックで朝まで
第四章 黙祷はビートルズで
第五章 空の上から祈りを

【感 想】

連作短編集だと思って読み始めましたが、それぞれが上手くリンクしていて、長編小説を読んでいるようでした。ミステリというより、SFファンタジーという感じの話です。

第一章を読んでいるときは、イマイチ面白くないなぁ・・・と思っていましたが、第二章に入ると奇妙な現象が起きる状況などもおぼろげながら見えてきて、それぞれが見事につながっていることもわかってきました。また第二章のストーリーにも引きつけられてしまいました。
32年前の1970年から2011年までの出来事が語られますが、それをつないでいるのは、時空を飛び越えてくる手紙だという話で、五つの章が上手く絡み合って、一つの物語を作っています。

ナミヤ雑貨店に「悩みの相談」として出された手紙にまつわる人たちと、児童養護施設「丸光園」に関わった人たちが、折り重なって話が進んでいくところはさすがに上手いです。
ただ、最後の第五章は、全体を繋げてまとめて終わらせる・・・と言うことで書かれたのでしょうが、ちょっといただけませんでした。今の10~20歳代の人が、バブル期以前からの日本の経済の流れなどを、詳しく知っているとも思えません。

でも、第二章から第四章までの三章は、読後の余韻も格別でした。さわやかないい話でした。

☆☆☆☆(50点満点で、☆…10点 ★…2点です)

2012年4月 7日 (土)

「風精の棲む場所」柴田よしき

【内 容】0406

京都・北山の奥深く、“地図にない村”へやって来たミステリ作家・浅間寺竜之介と愛犬・サスケ。
村祭りの奉納の舞を見てほしいという少女に誘われたのだ。
通し稽古の会場で、幻色の蝶を模した優美な舞に、竜之介は圧倒される。

舞手はすべて若い女性で、祭りの前日に、近親を集めて最後の稽古舞が披露された。
悲劇は舞の終幕とともに始まった。舞手のひとりが、衆人環視の下、しかもわずかな時間の隙に、刃物で胸を一突きにされて殺されたのだ。
竜之介はやがて、ある可能性に気付くが・・・。
美しくも切ない痛み、「消えた乙女の伝説」、そしてゼフィルスの棲む場所とは・・・。
狂おしいほどの哀惜を封じ込めた本格長編ミステリ。

【感 想】

少し前に読んだ連作短編「桜さがし」の登場人物だったミステリ作家・浅間寺竜之介と愛犬・サスケが登場します。
京都北山の山奥にある、地図にも載っていない人里離れた村を訪れた浅間寺が、祭の前日の稽古舞を見物して居るときに殺人が起きるという話です。場所の設定から、おどろおどろした話かと思いましたが、そういう感じではなく、読みやすさも手伝ってか、すんなりその世界に溶け込め、さわやかな気持ちで読み終えました。

ネタバレしそうで、書くのが難しいのですが、最後にちょっとした落ちがついています。でも、最終章がなくっても、山の中の小さな村の因習にまつわる物語として、十分楽しめると思うので、蛇足的な感じもしないでもありません。こういう終わり方だと、その後の事が無くなってしまうので、後日談を書かなくっても良いという事なんでしょうか・・・?

☆☆☆★★(50点満点で、☆…10点 ★…2点です)

2012年4月 6日 (金)

奈良・氷室神社の「しだれ桜」 (Part2)

氷室神社には、奈良市内で最も早く咲く、樹齢100年の「しだれ桜」があります。     

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4月6日の金曜日に再度、「氷室神社のしだれ桜」を見に行ってきました。(2日の氷室神社

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4月2日はまだ、咲き始めといったところでしたが、今日は予想通り、見事な咲きっぷりでした。

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前回訪れてから4日間で、すでに八分咲きと言ったところでしょうか・・・?

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この日は少し寒かったのですが、それでもすごい人出で境内が埋まっていました。

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せっかく神社に来たので、花見だけでなく、中に入って、お参りもしてきました。

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神社の中から境内を見渡すと、

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ちょっと高台になっているので、とても良い眺めです。

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境内を出たら、目の前に鹿を見つけたので、撮らせて頂きました。

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【案 内】(写真と図は、クリックすると拡大します)

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※ 近鉄奈良駅から徒歩15分
※ 近鉄奈良駅より奈良交通市内循環バスにて
「氷室神社、国立博物館前」で下車
※ 拝観料:  なし
※ 駐車場:  乗用車のみ24台駐車可能。
駐車料金 1時間500円 上限2000円
ただし3月下旬から4月にかけての桜のシーズンのみ、30分500円
※ 問い合わせ
TEL:(0742)23-7297
FAX:(0742)23-7298

2012年4月 5日 (木)

アーティスト

05【解 説】

サイレントからトーキーへと移り変わるころのハリウッドを舞台に、スター俳優の葛藤と愛を美しいモノクロ映像でつづるサイレント映画。
フランスのミシェル・アザナヴィシウス監督がメガホンを取り、ヨーロッパのみならずアメリカの映画賞をも席巻。

芸術家(アーティスト)であることに誇りをもち、時代の変化の波に乗れずに凋落(ちょうらく)してしまうスターを演じるのは、『OSS 117 私を愛したカフェオーレ』のジャン・デュジャルダン。
ほかに、ジョン・グッドマンなどのハリウッドの名脇役が出演。

サイレントの傑作の数々へのオマージュが、映画ファンの心をくすぐり、シンプルでロマンチックなラブストーリーも感動を誘う。

【作品紹介】

第84回アカデミー賞の作品賞、主演男優賞、監督賞など5部門を受賞。
フランス人監督とフランス人による主演、しかもモノクロでサイレント(無声映画)。
そんなハンディをものともしない受賞結果は、セリフや音響効果に頼らなくても、素晴らしい映画ができるという“証(あかし)”でもある。
サイレント映画が作品賞を受賞するのは、第1回アカデミー賞以来83年ぶり。
ストーリーはごくシンプルながら、感情を表情や動きで表現するサイレント映画の手法が、現代では逆に新鮮に見えるから不思議だ。
主演の2人が実に魅力的で、戦前のハリウッドスターを演じながらも、現代アメリカ人俳優には出せない味をよく出している

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【あらすじ】

1927年、サイレント映画全盛のハリウッド。
大スター、ジョージ・ヴァレンティン(ジャン・デュジャルダン)は、共演した愛犬とともに新作の舞台挨拶で拍手喝采を浴びていた。

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熱狂する観客たちで映画館前は大混乱となり、若い女性ファンがジョージを突き飛ばしてしまう。
それでも優しく微笑むジョージに感激した彼女は、大胆にも憧れの大スターの頬にキス。
その瞬間を捉えた写真は、翌日の新聞の一面を飾る。

         0013

写真の彼女の名前はペピー・ミラー(ベレニス・ベジョ)、未来のスターを目指す新人女優だった。

         0014

映画会社キノグラフでオーディションを受けた彼女は、愛らしい笑顔とキュートなダンスで、ジョージ主演作のエキストラ役を獲得。

撮影後、楽屋を訪ねてきたペピーに、ジョージは“女優を目指すのなら、目立つ特徴がないと”と、アイライナーで唇の上にほくろを描く。その日を境に、ペピーの快進撃が始まる。踊り子、メイド、名前のある役、そして遂にヒロインに。

        0016 

1929年、セリフのあるトーキー映画が登場すると、過去の栄光に固執し、“サイレント映画こそ芸術”と主張するジョージは、キノグラフ社の社長(ジョン・グッドマン)と決別する。
しかし数か月後、自ら初監督と主演を務めたサイレント映画は大コケ。
心を閉ざしたジョージは、心配して訪ねてきたペピーすら追い返してしまう。

        0012   

それから1年。
今やペピーはトーキー映画の新進スターとして人気を獲得していた。
一方、妻に追い出されたジョージは、運転手クリフトン(ジェームズ・クロムウェル)すら雇えなくなり、オークションで想い出の品々を売り払う。

        0010

執事にその全てを買い取らせたペピーは、ジョージの孤独な背中に涙を流す。
酒に溺れるジョージは自分に絶望し、唯一の財産であるフィルムに放火。
愛犬の活躍で救出されたジョージの元へ駆けつけたのは、変わらぬ愛を抱くペピーだった。

        0011

“銀幕のスター”ジョージを復活させる名案を携えて……。

        0003

【感 想】

白黒の無声映画なので、画面に集中して観ていました。
音楽が効果的に使われており、白黒の濃淡を上手く使っているのに感心しました。いつもジョージの側にいる犬が何とも言えず可愛いし、表情や表現が豊かな映画なので、最後まで楽しく観ることが出来ました。
ペピーがジャックの上着の袖に手を通して演技するシーンや、階段を上手く使っているのも印象に残りました。
また、映写の光で出来たジョージの影が、勝手に動いて消えていくシーンにはちょっと驚きました。
でも、ホントにちょっとほくろをアクセントとしてつけるだけで、とてもチャーミングに見えるんですね・・・(笑)

0017最後のタップダンスは圧巻でした。その後がまた良いです。
タップダンスが終わり、本番という声がかかると、これまで無声だった映画に音声が入り、活気づいた様子が感じられ、とても印象に残るラストでした。余韻が良いですね。

近頃、CGを使ったシーンや3Dでの映像など、いろんな新しい手法を駆使して作られている映画が多くなりましたが、画面構成や俳優の表情、音楽と少しのセリフで、こんなに豊かな表現が出来るのは素晴らしいです。

【キャスト】

04ジャン・デュジャルダン・・・ジョージ・ヴァレンティン
ベレニス・ベジョ・・・ペピー・ミラー
アギー・・・ジャック(犬)
ジョン・グッドマン・・・アル・ジマー
ジェームズ・クロムウェル・・・クリフトン
ミッシー・パイル・・・コンスタンス
ペネロープ・アン・ミラー・・・ドリス

【スタッフ】

監督 ミシェル・アザナヴィシウス 
脚本 ミシェル・アザナヴィシウス 
製作 トマ・ラングマン 
撮影 ギヨーム・シフマン 
美術 ローレンス・ベネット 
音楽 ルドヴィック・ブールス 
衣裳デザイン マーク・ブリッジス   

2012年4月 4日 (水)

「百鬼夜行(陽)定本」京極夏彦

【内 容】 0318

悪しきものに取り憑かれてしまった人間たちの現実が崩壊していく…。
『姑獲鳥の夏』に始まる百鬼夜行長編シリーズのサイドストーリーでもある妖しき作品集、十三年目の第二弾。
不条理な恐怖、常軌を逸した執着、あるはずもない記憶。
日常の狭間にふと立ち現れる怪異……。
京極夏彦・画、書下ろし特別附録「百鬼図」収録。

【目 次】

『青行燈』・・・平田謙吉
いるはずのないきょうだいに悩まされる伯爵家の管財人(『陰摩羅鬼の瑕』)

『大首』・・・大鷹篤志
性欲にまつわる背徳(うしろめた)さに苛まれる刑事(『陰摩羅鬼の瑕』『邪魅の雫』)

『屏風のぞき』・・・多田マキ
娼婦あがりの老婆を覗くのは何者か?(『絡新婦の理』)

『鬼童』・・・江藤徹也
大好な母さんが死んでも、なにも感じない人でなしの僕(『邪魅の雫』)

『青鷺火』・・・宇田川崇
光る鷺を見た、田舎に疎開した小説家(『狂骨の夢』)

『墓の火』・・・寒川秀巳
植物学者だった父の謎の死因を求めて、日光へ(『鵺の碑』次作)

『青女房』・・・寺田兵衛
箱作りの職人が地獄の戦地から復員してみると……(『魍魎の匣』)

『雨女』・・・赤木大輔
厄落としに失敗した赤子は、なにをやってもうまくいかぬチンピラになり……(『邪魅の雫』)

『蛇帯』・・・桜田登和子
蛇が怖くてしかたがないホテルのメイド(『鵺の碑』 次作)

『目競』・・・榎木津礼二郎
人には見えぬものが見える男は、なぜ探偵になったのか(『姑獲鳥の夏』以下全作)

【感 想】

「陰」から「陽」へと続けさまに読んだせいで、文体や書きっぷりに慣れてきたのかもしれませんが、とても読みやすく感じました。「陰」に紹介されている話よりも、こちらの方が興味を持った話も多くあり、一気に読み終えてしまいました。
原作を読んでいないものや次作のサイドストーリーもあったので、この話がどのようにつながって行くのか・・・などと考えながら読むことも楽しかったようです。次作の『鵺の碑』が待ち遠しいですね。榎木津ホテルですか・・・。

また、登場人物と共感できるような話がたくさんあったり、思い当たるような事がいろいろ出てきたりして、なんだか変な感じになってしまいました。

☆☆☆★★★(50点満点で、☆…10点 ★…2点です)

=お知らせ=

4月4日のPM6時頃に、40000カウントを超えました。

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昨年(2011年)の6月1日からこのBlogに移行しました。
移行後、
      10000カウント・・・6月1日~10月31日(153日)
      20000カウント・・・11月1日~1月4日(65日)
      30000カウント・・・1月5日~2月20日(47日)
 そして今回、
      40000カウント・・・2月21日~4月4日(44日)

本当にたくさんの方にお越しいただき、あらためて感謝ですm(_ _)

2012年4月 3日 (火)

奈良・氷室神社の「しだれ桜」 (Part1)

氷室神社のシダレザクラは、「奈良一番桜」といわれ、早咲きで有名です。

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例年、二月堂のお水取りが終わって三月中旬頃から開花しますが、今年は四月に入ったというのに、まだ「咲き始め」と言ったところです。

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周辺には東大寺や興福寺、奈良国立博物館などがあります。

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氷室神社の主祭神は奈良の東山一帯の山の神様で、このサクラは山の神が奈良の町に本格的な春を告げるしるべとして親しまれています。

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今週末に、もう一度出かけてみたいと思います。(6日の様子はこちらをクリック

2012年4月 2日 (月)

「てるてるあした」加納朋子

【内 容】0402_2

親の夜逃げのために高校進学を諦め、ひとり「佐々良」という町を訪れた中学生の照代。
そこで彼女が一緒に暮らすことになったのは、おせっかいなお婆さん、久代だった。
久代は口うるさく家事や作法を教えるが、わがまま放題の照代は心を開かない。
そんな彼女の元に差出人不明のメールが届き、女の子の幽霊が現れる。
これらの謎が解ける時、照代を包む温かな真実が明らかになる。

不思議な街「佐々良」で暮らし始めた照代の日々を、彼女を取り巻く人々との触れ合いと季節の移り変わりを通じて鮮明に描いた癒しと再生の物語。

【目 次】

春の嵐
壊れた時計
幽霊とガラスのリンゴ
ゾンビ自転車に乗って
ぺったんゴリラ
花が咲いたら
実りと終わりの季節

【感 想】

「ささらさや」の続編ということで手に取りました。
「ささらさや」を読んだのが、2001年なので、もう12年前になりますが、ストーリーはしっかり覚えています。
話の途中で、さやの亡くなった旦那さんの事がチラッと出てきますが、「ささらさや」を知らなくっても、全然関係なく読めます。

夜逃げをし、一人で久代の所にやっかいになりに行く羽目になった照代ですが、それまでの生活が見えてこないというか、ちょっとちぐはぐな感じでした。以前の生活を振り返る場面が時々入っていますが、貧しいのか貧しくないのかよく分かりませんでしたが、その照代を取り巻く佐々良の「おとなたち」が、夜逃げ同然に転がり込んできた照代に同情することなく、普通に接している様子が何とも素敵です。
良い人たちがたくさん出てきて、ちょっとさわやかな気持ちになる話ですが、ミステリでもないし、ホラーでもない・・・こういう話はちょっと苦手です。
照代の視点で話を読み進めて行けば、また違った感じになっていたとは思いますが、なぜか年齢が近い久代の視点になって読んでいました。
読みやすい文章で、しかも少しずつ成長していく照代がほほえましくって、読み出すと途中でやめられなくなり、休むことなく読み切ってしまいました。

☆☆☆★★★(50点満点で、☆…10点 ★…2点です)

2012年3月30日 (金)

「百鬼夜行(陰)定本」京極夏彦

【内 容】 0317_2

「妖怪」はいずこより来るのか…。
人の心は闇にあらねども、揺るぎないはずの世界が乱れたとき、その裂け目から恠しきものが湧き出し、取り憑く。
他人の視線を畏れる者、煙に常軌を逸した執着をもつ火消し、「海」を忌む小説家…。
日常に潜む恐怖を描く十の短篇から成る「京極堂サイドストーリーズ」。

【目 次】

『小袖の手』・・・杉浦隆夫
子供が怖くて職を追われた元教師(『絡新婦の理』)

『文車妖妃』・・・久遠寺涼子
自分を観察する『小さな女』を幻視する病弱な女(『姑獲鳥の夏』)

『目目連』・・・平野祐吉
部屋中からの視線に怯える職人(『絡新婦の理』)

『鬼一口』・・・鈴木敬太郎
街で鬼を見かける植字工(『魍魎の匣』)

『煙々羅』・・・棚橋祐介
義姉の焼身自殺により煙に魅入られる消防団員(『鉄鼠の檻』)

『倩兮女』・・・山本純子
悩みの多い女教師(『絡新婦の理』)

『火間虫入道』・・・岩川真司
不祥事から転落する刑事(『塗仏の宴』)

『襟立衣』・・・円覚丹
教主である父を深く憎む僧(『鉄鼠の檻』)

『毛倡妓』・・・木下圀治
自殺した叔母の記憶がまとわりつく刑事(『魍魎の匣』)

『川赤子』・・・関口巽
何かを忘れているという不安感に疲弊する小説家(『姑獲鳥の夏』))

【感 想】

新刊が出たと言うことで、何も考えずに「陰」と「陽」の二冊を手に取り、会計に並びました。こちらの「陰」の方は、新書版で以前に出版されたものなんですね。もちろん文庫版でも出ていますが、それと内容が同じものだとはまったく気がつかずに購入してしまいました。

「京極堂シリーズ」は、一応一通り読んではいますが、ずいぶん前(『姑獲鳥の夏』は、1994年に購入)のことなので、各短編の登場人物が、シリーズのどこに出てきていたのか分からなかった(まったく覚えていなかった)ので、目次の所に整理してみました。
「久遠寺」と言う名前も、そういえば聞いたことがあるなぁ・・・と言った程度だったので、本棚から『姑獲鳥の夏』を取り出し、パラパラと捲って何とか思い出したと言う次第です。

本書は、「京極堂シリーズ」のサイドストーリーと言うことですが、本編を覚えていなくても十分楽しめました。
読んでいると、子どもの頃のいろんな記憶が、ふと浮かんでくるから不思議です。夜中に一人で静かにページを捲っているとき、後ろからちょっとした物音が聞こえてくると思わずギクッとしてみたり・・・と、面白く読めました。
短編なので、雰囲気だけを味わうのなら、やたらに分厚い「京極堂シリーズ」よりは、取っつきやすいかも知れませんね。

☆☆☆★★(50点満点で、☆…10点 ★…2点です)

2012年3月27日 (火)

「小袖日記」柴田よしき

【内 容】0327

上司との不倫に破れて自暴自棄になっていた29歳のあたしは、なぜか平安時代の17歳の女官・小袖の身体にタイムスリップしてしまった。
中宮彰子の教育係である香子さまの元で働くことになったが、なんとこの香子さまは現在、あの「源氏物語」を執筆中、ということは「紫式部」であるらしい……。

香子さまの片腕となって取材するあたしは、物語化された女たちや事件の意外な真相に触れることになる……。
平安の世も、現代も、女は哀しくて強い―。
「夕顔」「末摘花」「葵」「明石」「若紫」をめぐる物語。

ミステリー、サスペンス、伝奇小説、と幅広いジャンルで活躍する著者の新境地。

【感 想】

「紫式部」の側に使えている「小袖」という女官の身体にタイムスリップし、「源氏物語」のネタの収集と言うことで執筆に関わることになる話で、「夕顔」「末摘花」「葵」「明石」「若紫」の五章の書かれたいきさつや裏話などが書かれています。
各章ごとに一つの話となっている連作短編なので、読みやすいです。

「源氏物語」の登場人物やストーリーには、モデルになるような人たちがいたのでしょうし、似たような出来事もあったのだと思いますが、まさかその通りにはかけないので、小袖が聞いたり関わった出来事を「紫式部」なりにアレンジし、実際はこんな出来事なのだけれどこのように書いておこう・・・と言うことで「源氏物語」が書かれたと言う設定です。
その「実際にあった出来事」がそれなりにホントらしいので興味を引きます。
特に、「葵」の章は良く出来ているので感心しました。ちょっとネタバレになりますが、怨霊となって、夕顔や葵の上に取り憑いた「六条御息所」って、本当は素敵な人だったんですね・・・(笑)
また、作中に、作者の男性観がいろいろ書かれているところも興味持って読みました。

でも、エピローグのところが気に入りません。やはりタイムスリップという設定に無理があるのだと思います。別に現代に戻ってこなくっても良いだろうし、「若紫」の章に、もう一人のタイムスリップしてきた人物を出すことにも無理があります。
「紫式部」の側に使えている「小袖」という女官が見聞きした「源氏物語」の裏側・・・と言うことで良いのでは無いでしょうか。

なお、読まれる方は、本書で書かれている「源氏物語」の各章のあらすじを、前もって知っておくほうがなお面白く読めるだろうと思います。

☆☆☆★★★(50点満点で、☆…10点 ★…2点です)

2012年3月26日 (月)

ヘルプ~心がつなぐストーリー~(The Help)

試写会で見ました。 学生時代は良く試写会に行きましたが、就職してからはほとんど行ったことがありません。ホントに久しぶりのことです。

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0006_2【解 説】

人種差別意識が 根強く残る1960年代のアメリカ南部を舞台に、勇気ある行動で世の中に大きな波紋を投げかけた作家志望の若い白人女性と、メイドとして働く黒人女性たちとの友情の軌跡を綴る、キャスリン・ストケットのベストセラー小説を映画化。

深刻で重厚なテーマを描きながらも軽快なコメディ・タッチが評価され、新旧演技派女優の競演も話題を呼んで全米3週連続ナンバーワンを記録。

監督・脚本は原作者キャスリン・ストケットと同じ南部出身の幼なじみで、これが長編2作目の新鋭テイト・テイラー。

【内 容】

1960年代代前半のアメリカ南部。
大学を卒業したスキーター(エマ・ストーン)がミシシッピ州ジャクソンの町に戻ってきた。
ボーイフレンドもできないスキーターは母シャーロット(アリソン・ジャネイ)の心配の種だが、本人は結婚よりも作家になることを夢見ている。

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地元の新聞社に就職したスキーターの初仕事は、家事に関するコラムの代筆だった。家事の知識がないスキーターは、実家のメイドのコンスタンティン(シシリー・タイソン)に知恵を借りるつもりだったが、ひさしぶりに帰った実家に彼女の姿はなかった。
問いつめるスキーターに、母は言葉を濁す。

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スキーターは友人エリザベスの家のメイド、エイビリーン(ヴィオラ・デイヴィス)に話を聞くが、取材を続けるうち、自分をとりまく南部の上流社会への疑問が芽生えてくる。

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そんな中、同級生のリーダー格、ヒリー(ブライス・ダラス・ハワード)は黒人が不潔だと主張し、各家庭に黒人メイド専用トイレを設置させる活動をしていた。
ヒリーに感化されたエリザベスも屋外にエイビリーン用のトイレを造らせる。
そんな仕打ちにも黙って従うエイビリーンの姿に、スキーターは胸を痛めた。

黒人メイドの現実を伝える本を書きたいと、ニューヨークの編集者スタイン女史(メアリー・スティーンバージェン)に電話をすると、メイドたちの証言がとれるなら出版できるという答えだった。

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スキーターはエイビリーンにメイドの苦労話を聞かせてほしいと頼むが、頑なに断られた。南部で黒人が自由にものを言うことは、身の危険を意味しているのだ。

だが、エイビリーンの親友で、ヒリーの家で働いていたミニー(オクタヴィア・スペンサー)が、家族用のトイレを使用したために解雇されたことをきっかけに、エイビリーンはスキーターの取材に応じることを決意する。

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そしてその小さな一歩は数多くの勇気へと広がり、やがて彼らを取り巻く社会を根底から揺るがす大事件へと発展していくのだった……。

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【感 想】

まずはじめに・・・。
原題は「The Help」で、「家政婦・黒人のメイド」と言う意味だそうです。
日本のタイトルになっている「ヘルプ」だと、「助けて・SOS」という意味になってしまいます。
日本語のタイトルを見たとき、「黒人達の悲痛な叫び」の映画かと思いましたが(そうなのですが・・・)、コミカルな描き方をしているので、「ザ・ヘルプ」とする方が、映画にあっていると思うのですが・・・。
タイトルから受けるイメージって大きいと思いませんか???

さて、1960年代と言えば、テレビドラマ「サンセット77」や「ハワイアン・アイ」で見た、素敵なファッション、かっこいい車、軽快な音楽と・・・そんなアメリカにあこがれていた頃でした。
当時のニューヨークでは、キング牧師を中心とする公民権法制定に向けての運動が盛り上がっていた頃だったので、全米の各地域でそういった盛り上がりがあったのかと思っていましたが、そうでは無かったようです。

この映画は、そんな60年代のアメリカ南部(ミシシッピ州)での出来事を描いています。
確かに50数年前にテレビで見たアメリカがそこにはありましたが、当時の南部の州法には人種隔離政策があり、その頃のテレビドラマでは見えなかった人種差別の実態が色濃く残っていました。
公民権運動の高まりは一部の白人の反発も招き、反黒人秘密結社「クー・クラックス・クラン (KKK) 」の活動も活発になり・・・というそんな南部の小さな街での話です。

でも、そんな深刻で重い話ですが、コメディタッチで描いているのが良いですね。とくに、大邸宅に住むセクシーな美女「シーリア」を演じている「ジェシカ・チャステイン」が、ちょっとホッとする役どころで好演して居ました。
音楽やファンション(服装や髪型)なども懐かしく、146分が短く感じました。

0011_2【スタッフ】

監督 テイト・テイラー 
脚本 テイト・テイラー 
原作 キャスリン・ストケット 

【キャスト】

エマ・ストーン  (スキーター)
ヴィオラ・デイヴィス  (エイビリーン)
オクテイヴィア・スペンサー  (ミニー)
ブライス・ダラス・ハワード  (ヒリー)
ジェシカ・チャステイン  (シーリア)
アリソン・ジャネイ  (シャーロット)
シシー・スペイセク  (ミセス・ウォルターズ)
ジェシカ・チャステイン (セリア)
アーナ・オライリー  (エリザベス)
アンナ・キャンプ (ジョレン)
シシリー・タイソン(コンスタンティン)
メアリー・スティーンバージェン(スタイン女史)

2012年3月25日 (日)

「桜さがし」柴田よしき

【内 容】0324

別れて10年たっても『陽介』を想う『綾』。
司法浪人生の『歌義』を捨て別の男の婚約指輪を受けた『まり恵』。
中学の同級生だった4人の心模様をめぐるように、古都京都のさまざまな風物を彩りに展開する事件の数々。
甘酸っぱくもひたむきな恋の行方と、青春からの飛翔!
古都・京都を舞台に、恋愛、進路など人生の岐路に差し掛かった四人が、事件の数々に向き合う青春ミステリーの傑作。

【目 次】

「一夜だけ」
「桜さがし」
「夏の鬼」
「片想いの猫」
「梅香の記憶」
「翔べない鳥」
「思い出の時効」
「金色の花びら」

【感 想】

中学時代から十年来の仲間である歌義、陽介、綾、まり恵の四人が、京都郊外の山中に住む恩師で作家の浅間寺竜之介を訪ねる所から始まり、一年を通して、彼らの成長していく様子が書かれています。
そして、彼らが遭遇した事件に京都の四季を感じさせる話を交え、ちょっと甘酸っぱいストーリーになっています。
各話のミステリとしての出来はさほどでもないですが、四人がそれぞれ成長していく話が何とも言えず良い感じです。
四月の中旬から下旬にかけて満開になるという常照皇寺のしだれ桜、見に行きたいですね・・・。

☆☆☆★★(50点満点で、☆…10点 ★…2点です)

2012年3月24日 (土)

「神津恭介への挑戦」高木彬光

【内 容】 0322

神津恭介恭介シリーズ! 
ある事件に関与した男たちを次々襲う見えざる殺人者の手。
東洋新聞記者山下は、山手線内で突然青酸死した男と同じ車輌に乗合わせたことから、新人記者として配属された社長令嬢の香織と共にこの事件を追う。

都内で発生した満員電車内の毒殺事件、衆人環視下のマンションでの死体消失事件、そして京都のホテルで起こった失踪事件と、相次ぐ怪事件の連続に、社会部長の真鍋は先輩松下研三を拝み倒して、神津恭介の出馬を墾請する。あたかも何者からか神津への挑戦状が届いて・・・。
事件の謎解きに乗り出す名探偵だが、そこに新たな密室殺人が!

【感 想】

本屋さんの平台に、文庫新刊として積んでありました。
墨野朧人シリーズの「仮面よ、さらば」を脱稿した後は、脳梗塞を幾度も発症され、絶筆されていたものだと思っていましたが、その後もミステリを書かれていたんですね・・・。
1988年の「仮面よ、さらば」以来、ホントに久々に手に取りました。本棚の中には、高木彬光さんの本が54冊ありますので、これが55冊目と言うことになります。

さて、この作品ですが、死体消失や密室殺人と次々に謎が提供されるし、神津恭介と松下研三のコンビも懐かしいので、前半はワクワクしながらページをめくりました。
昔ながらの不可解な謎に小気味よい推理と、それなりに楽しみながら読み進めましたが、事件の背景がイマイチ面白くないので、読後感は良くありませんでした。
恨み辛みが一杯詰まった犯罪にしないと、このような殺害方法にならないからでしょうか?

☆☆☆★(50点満点で、☆…10点 ★…2点です)

2012年3月23日 (金)

マーガレット・サッチャー ~鉄の女の涙~

【解 説】 0010_2

イギリス初の女性首相として、強力なリーダーシップを発揮したマーガレット・サッチャーを、『クレイマー、クレイマー』『プラダを着た悪魔』のメリル・ストリープが演じる人間ドラマ。
1979年の就任以来、強気の姿勢でイギリスを導いて“鉄の女”と称されたサッチャーの誰もが知る姿と、その裏に隠された孤独な一面を繊細に描き出す。
監督は、『マンマ・ミーア!』でメリルと組んだフィリダ・ロイド。サッチャーの夫を、『アイリス』や『ハリー・ポッター』シリーズのジム・ブロードベントが演じる。
ハリウッドを代表する演技派女優、メリルの渾身(こんしん)の演技が見どころだ。

【ストーリー】

雑貨商の家に生まれたマーガレット(メリル・ストリープ)は市長も務めた父の影響で政治を志すが、初めての下院議員選挙に落選してしまう。

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失望する彼女に心優しい事業家デニス・サッチャー(ジム・ブロードベント)がプロポーズする。
「食器を洗って一生を終えるつもりはない」野心を隠さないマーガレットを、デニスは寛容に受け入れる。

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双子にも恵まれ、幸せな家族を築く一方で、マーガレットは政治家としての階段も昇りはじめる。
失墜した英国を再建する。それは気の遠くなるような闘いだったが、彼女はその困難に立ち向かう。

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1979年、父の教えである質素倹約を掲げる保守党のマーガレット・サッチャーが女性初のイギリス首相となる。
“鉄の女”の異名を取るサッチャーは、財政赤字を解決し、フォークランド紛争に勝利し、国民から絶大なる支持を得ていた。

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しかし、彼女には誰にも見せていない孤独な別の顔があった.
愛する夫や子供たちとの時間を犠牲にし、マーガレットは深い孤独を抱えたままたった一人で闘い続けた……。

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現在のロンドン。どんなに苦しい時も支え続けてくれた夫・デニスは既に他界した。
だが、マーガレットは未だに夫の死を認識していないのか、時折不可解な行動が目立つ。
思い出の洪水の中で、デニスの遺品を手に取り彼女は「あなたは幸せだった?」とつぶやくのだった・・・・・・。

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【感 想】

80歳を超えて認知症になったといわれる、サッチャー元英国首相の話です。
結婚するまでの頃の話、大臣から首相になり引退するまで、そして今・・・と三つの時期の場面を交錯させて、サッチャーさんを描いています。(もちろん、結婚する頃のサッチャーさんを演じているのは、メリル・ストリープではありません)
保守党の党首を目指しているときに、話し方や身振りのレクチャ―を同僚の議員から受けるところは、「英国王のスピーチ」を思い出させてくれました。

いろいろ印象に残った所はありますが、この映画はメリル・ストリープを見るために観に行ったようなもので、そういう意味では十分満足して帰って来ました。
彼女にとっては、50代と80代のサッチャーさんを演じる事って簡単なことなんですね・・・。お見事でした。

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【キャスト】

メリル・ストリープ  (マーガレット・サッチャー)
アレクサンドラ・ローチ  (若年のマーガレット)
ジム・ブロードベント (デニス・サッチャー)
ハリー・ロイド(若年のデニス・サッチャー)   
オリビア・コールマン (キャロル・サッチャー)
 

【スタッフ】

監督 フィリダ・ロイド 
脚本 アビ・モーガン 
字幕 戸田奈津子 

2012年3月22日 (木)

「スペース」加納朋子

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前作『魔法飛行』で生涯最大の冒険を経験した入江駒子は、その余波で風邪をひきクリスマスを寝て過ごすことに・・・。
けれど日頃の精進ゆえか間もなく軽快し、買い物に出かけた大晦日のデパートで思いがけない人と再会を果たす。

勢いで「読んでいただきたい手紙があるんです」と告げる駒子。
十数通の手紙に秘められた謎、そして書かれなかった“ある物語”とは? 
手紙をめぐる《不思議》に、ラブストーリーの彩りが花を添える連作長編ミステリ。
伸びやかなデビュー作『ななつのこ』に始まる、駒子シリーズ第三作。

【目 次】

「スペース」
「バック・スペース」

【感 想】

久しぶりに加納朋子さんの本を読みました。
2003年の『コッペリア』までは、単行本が出るたびに購入して居ましたが、それ以降はなぜか手に取ることもなくなりました。
今回久しぶりに、駒子シリーズの第三弾が文庫版で出ている・・・と言うことで、読んでみることにしました。
『ななつのこ』『魔法飛行』のサイドストーリーというような内容ですが、本当に懐かしく良い気分で読み終えました。
書きたいことはたくさんあるのですが、いろいろ書いてしまうとネタバレしてしまいそうなので、さらりと触れるだけにしたいと思います。

「スペース」に書かれている、短大生活を綴った何通かの長い手紙と、「バック・スペース」で書かれている短大生活とは、裏表の関係になっているのも面白いです。良く出来ています。
また、駒子の視点とは違った形で、前二作に登場していた人物が描かれているのも興味深いですね。見る人が変われば視点も変わってくるので、当たり前と言えば当たり前なんでしょうが、感心しながら読みました。

今は時間にも心にもゆとりがあるので、「スペース」の前半に出てくる、学生生活を綴った長い手紙も楽しく読めましたが、仕事に追われて心に余裕が無い頃でしたら、ちょっと閉口していたと思います。途中で投げ出していたかも・・・?

そして後半の「バック・スペース」には、ただただ驚かされる事ばかりでした。少し視点を変えることで、こうも物事が変わって来るのかと・・・。
読後はとても良い気分になって、またこの作者の作品を読んでみようかと思って居ます。

☆☆☆☆★(50点満点で、☆…10点 ★…2点です)

2012年3月21日 (水)

山田池公園の梅林(Part2)

暖かくなって来たので、「山田池公園の梅林」の様子を見に行きました。(写真はクリックすると拡大します)

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今回は車で行きましたので、公園の駐車場に車を入れようと思いましたが、梅林からどんどん離れていくので、JR藤阪駅前のパーキング(60分100円)に車を止めることにしました。

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駅前の駐車場から、10分ほど歩くと梅林に到着します。

公園の入り口から梅林に行くと遠くなるので、途中、藤阪小学校の横を北上し、ちょっと大きめの道に出たところを西に向かうと、梅林の入り口にでます。

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前回来たときは、白梅がチラホラ咲きでしたが、今回は、あたり一面真っ白です。

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ピンクの花びらも見えます。

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しだれ梅も綺麗でした。

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山田池公園の詳しいことは、「山田池公園の梅林 Part1」に書いていますので、併せてご覧下さい。

2012年3月20日 (火)

「楽しい古事記」阿刀田高

【内 容】0320_2

古代、神々が高天原に集い、闘い、戯れていた頃―。
イザナギ・イザナミの国造り、アマテラスの岩戸隠れ、八俣の大蛇、因幡の白兎・・・。
史料をもとに伝説の地を訪ね、物語のあとを辿った著者が神々と歴代の天皇の、奇抜で人間的な武勇伝や色恋をみずみずしく、且つユーモアたっぷりに描く。

嫉妬深くておんな好き、だだっ子で暴れん坊。古代、日本の神さまはとっても人間的だった!「殺して」「歌って」「まぐわって」。
伝説の主役たちが、嫉妬に狂い、わがままを言い、ご機嫌をとる―。
神々と歴代の天皇が織りなす武勇伝や色恋の数々は、壮大にして奇抜、そして破天荒。

物語と歴史が渾然一体となっていた時代、その痕跡をたどり旅した小説家・阿刀田高が目にしたものは!?
古事記の伝承の表と裏をやさしく読み解いた一冊。

【目 次】

国の始まり―イザナギ・イザナミによる建国
岩戸の舞―アマテラス大御神、岩戸に隠れる
神々の恋―八俣の大蛇退治と因幡の白兎
領土問題―オオクニヌシの治世
海幸彦山幸彦―兄弟の争い
まぼろしの船出―神武天皇の東征
辛酉にご用心―崇神・垂仁天皇の治世
悲劇の人―ヤマトタケル伝説
皇后は戦う―仲哀・応神天皇の治世
煙立つ見ゆ―仁徳天皇の権勢
殺して歌って交わって―雄略天皇の君臨
女帝で終わる旅―返り咲いた顕宗・仁賢天皇

【感 想】

自身の紀行文も合わせて書かれており、楽しく読めました。
でも、古事記の上巻にあたる神話の部分は大変面白いのに、中巻以降の神武天皇から後の話となると、まったく面白くなくなります。
時の権力者の正当性を、歴史的に著していくためのものなので仕方ないのかも知れませんが、神代の世界から天皇家の歴史へと繋げることに無理があるのでしょう。それを強引にして居るので、よくわからない話になってしまっているようです。
しかも、面白そうなエピソードを繋げているだけなので、全体のつながりが見えてきませんでした。

☆☆☆(50点満点で、☆…10点 ★…2点です)

2012年3月19日 (月)

「天使はモップを持って」近藤史恵

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オフィス清掃にこんなオシャレな女の子が?

オフィスに起こる奇妙な事件。
日常に潜む悪意のありかを、ビル清掃の女の子がぴたりと当てる。
読後感爽快なキリコシリーズ第1巻

深く刺さった、小さな棘のような悪意が、平和なオフィスに8つの事件をひきおこす。
社会人一年生の大介にはさっぱり犯人の見当がつかないのだが・・・。
「歩いたあとには、1ミクロンの塵も落ちていない」という掃除の天才、そして、とても掃除スタッフには見えないほどお洒落な女の子・キリコが鋭い洞察力で真相をぴたりと当てる。

【目 次】

オペレータールームに配属された新入社員・梶本大介。
社内では奇妙な事件が次々起こる。
机上の書類が紛失し(「オペレータールームの怪」)、保険外交員が墜死(「ピクルスが見ていた」)、マルチ商法勧誘社員が台頭し(「心のしまい場所」)、女性派遣社員は突然倒れる(「ダイエット狂想曲」)。
ロッカールームに泥棒が入り(「ロッカールームのひよこ」)、部長のぬいぐるみは切り裂かれ(「桃色のパンダ」)、トイレが黒い液体で汚された(「シンデレラ」)――。
そして、書き下ろしの「史上最悪のヒーロー」の八話。
オフィスを騒がす様々な日常の謎を新入社員大介と女性清掃作業員・キリコがたちまちクリーンにする、本格ミステリー。

【感 想】

先に三作目の「モップの魔女は呪文を知ってる」を読んで、ちょっと面白かったので、息抜きには良いかな・・・と思い、第一作目の本書を手に取りました
本書は、三作目のような連作中編ではなく、同じ登場人物によるエピソードが七話と、大介の独白で話が進む、書き下ろしの一話という内容です。

「オペレータールームの怪」
一見ありそうで、なさそうな話です。
書類を本気で捨てるなら、迷わずシュレッダーです。
書類が見つからなくって、シュレッダーの中を探すことってまずないでしょう。

「ピクルスが見ていた」
ホントに些細なことで殺人が起きてしまいます。
でも、職場に連れてきた猫を小道具に使うという発想はどうでしょうか。
人を殺して、死んだかどうか脈を取るっているのは、よっぽど殺し慣れしている感じがします。普通は、死んでしまったら、怖くなって逃げますよね。

「心のしまい場所」
こういうような「マルチ商法」って、よくわからないのですが、美味しい話にいい話はないでしょうね。ホントに儲かるのだったら、人には言わないで自分でこっそり儲ければいいことです。

「ダイエット狂想曲」
自分の健康のために、何度もダイエットはしたことがありますが、ダイエットで健康を害するのは本末転倒の感がします。
でも、女性はその本末転倒の場合が多いようですね。

「ロッカールームのひよこ」
この話が書かれたのが1999年なので、時代が変わったんでしょうね。
今やこんなセクハラが表沙汰になれば、会社に入られないでしょう。

「桃色のパンダ」
これだけいろんな事がある会社も珍しいですね。
ちょっとこの辺で、話にもつかれてきました。
三作目の「モップの魔女は呪文を知ってる」のように、キリコがちらっと登場する方が輝いていて良いのかも知れません。少々出しゃばりすぎの感がします。

「シンデレラ」
こういう話は、ちょっとついていけないですね。
全然ミステリじゃないし・・・。

「史上最悪のヒーロー」
これだけが書き下ろしで、後日談的な話です。
良くあるパターンの話なんで、ちょっと疲れました。

やはり三作目のように、キリコがチラッと出てきて、キラリと光るような話が良いですね。

☆☆★★★(50点満点で、☆…10点 ★…2点です)

2012年3月17日 (土)

「夏天の虹-みをつくし料理帖」高田郁

【内 容】03151

想いびとである小松原と添う道か、料理人として生きる道か…澪は、決して交わることのない道の上で悩み苦しんでいた。
「つる家」で料理を旨そうに頬張るお客や、料理をつくり、供する自身の姿を思い浮かべる澪。
天空に浮かぶ心星を見つめる澪の心には、決して譲れない辿り着きたい道が、はっきりと見えていた。
そして澪は、自身の揺るがない決意を小松原に伝えることに・・・(第一話「冬の雲雀」)。

その他、表題作「夏天の虹」を含む全四篇。
大好評「みをつくし料理帖」シリーズ、“悲涙”の第七弾。

【目 次】

「冬の雲雀-滋味重湯」
「忘れ貝-牡蛎の宝船」
「一陽来復-鯛の福探し」
「夏天の虹-哀し柚べし」

【感 想】

半年ぶりの「みをつくし料理帖・第七巻」です。
3月15日の発売日を首を長くして待っていました。
前回の第六巻「心星ひとつ」の時にも書きましたが、今回も、ゆっくりゆっくりページをめくりながら読みました。
ぜひ本書を手にとって、ストーリーをじっくり味わってほしいので、内容はくわしく書きませんが、ネタバレしないように感想を書くのは難しいですね。

ところで、巻末の「みをつくし瓦版」によると、これまで「みをつくし料理帖」は、年に二巻のペースで出されていましたが、本シリーズの次作・第八巻は、一回分休んで、一年後になるとのことです。
長年温めている題材を使って、何か別に書きたいものがあると言うことなので、それにも期待をしつつ、一年後の「みをつくし料理帖・第八巻」を待ちたいと思います。

「冬の雲雀-滋味重湯」
料理人として生きる道を選んだ澪が、小松原に直接その思いを伝えると、その後、澪の知らないところで縁談が破談となっていくところは、思わず胸が詰まりました。
また、「料理番付」にしたって、「つる屋」のような、2~30文程度(1文が30円として600円~900円)で食べられるお店と、1分(4分で1両なので、1分は約一万円)以上出さないといけないような高級料亭を比較したって、意味のないことです。
一食に一万円以上出せば美味しいのは当たり前・・・。誰でもが手軽に食べられるような代金で、しかも美味しいところが良い店なんでしょうね。

「忘れ貝-牡蛎の宝船」
あさひ太夫の野江ちゃんに、蛤の片貝を返せてホッとしました(笑)
でも、次々に新しい料理を創作するのも大変でしょうが、ホントに「料理番付」なんて、気にしないで頑張ってほしいものです。
江戸時代は牡蠣の殻も、キチンとリサイクルされていたのですね・・・。

「一陽来復-鯛の福探し」
またまた澪に困ったことが・・・。
タイトルの「一陽来復」を辞書で引くと、「冬が終わり春が来ること。新年が来ること。また、悪いことが続いた後で幸運に向かうこと。陰の気がきわまって陽の気にかえる意から・・・」とのこと。ちょっと安心して、読み続けました。
鯛のあら炊き、美味しそうですね。今度、「鯛中鯛(たいちゅうのたい)」を探しながらあら炊きを食べることにしましょう。

「夏天の虹-哀し柚べし」
ある事件がきっかけとなり、澪の体調が元に戻ったことはひとまず安心しました。
それにしても、「火事とけんかは江戸の華」と言いますが、次から次へと悲惨なことが起きますね。
これからは、ふきも澪に料理の手ほどきを受け、一人前の料理人になって行くのでしょうか・・・?

今後の展開について・・・(みをつくし瓦版「りうの質問箱」より)
作品の根底にあるのは、「雲外蒼天(うんがいそうてん)」ですから、ともに見上げる真っ青な空を信じて、最後までお付き合い頂けませんでしょうか(作者の弁)・・・と言うことです。
もちろん、最後まで見届けたいと思って居ます。

☆☆☆☆★(50点満点で、☆…10点 ★…2点です)

=追 記=

eoblog 「みんなのブログ 本」で・・・(Part9)

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23日に、「みんなのBlog・本の部」の「記事ランキング」で一位になりました。UPしてすぐにたくさんの方にお越し頂き、感謝です。

2012年3月16日 (金)

「彼女はたぶん魔法を使う」樋口有介

【内 容】0316 

フリーライターの俺、柚木草平は、雑誌への寄稿の傍ら事件の調査も行なう私立探偵。
元刑事という人脈を活かし、元上司の吉島冴子から未解決の事件を回してもらっている。

今回俺に寄せられたのは、女子大生轢き逃げ事件。
車種も年式も判別されたのに、犯人も車も発見されないという。さっそく被害者の姉・香絵を訪ねた俺、柚木草平は、人並みはずれた香絵の美貌に驚きつつも、調査を約束する。

事件関係者は美女ばかりで、事件の謎とともに俺を深く悩ませる。
38歳の“青春”を描く、私立探偵ミステリ《柚木草平シリーズ》第1弾。

【感 想】

前に読んだ「探偵は今夜も憂鬱」と違い、こちらは長編です。
語り口も軽い感じで、場面転換もたくさんあって、テンポ良く話が進んでいくので楽しく読めました。
また、彼の別れた妻や子どもの話も出てきて、前作とは違った面を見られたのも面白かったです。

でも、軽妙なセリフもあまりしつこくなってくると、食傷気味になってきます。誰に対しても同じような話し方をするので、ページが進むにつれて、だんだん読むのも疲れてきて、つまらなくなってきました。
気の利いたセリフは、緊張の緩和剤として二,三カ所あれば十分です。

ただ、ネタバレになりそうですが、この事件の依頼者は、最終的には事件との直接の関わりがなかったわけなのに、依頼者に対する彼の対応がイマイチ理解できませんでしたが、関係がなさそうなところから探っていき、徐々に真相に迫っていくところは十分楽しめました。

☆☆☆★(50点満点で、☆…10点 ★…2点です)

2012年3月14日 (水)

「探偵は今夜も憂鬱」樋口有介

【内 容】 0314

美女に振り回されつつ、事件調査も生活の糧にしているフリーライター・柚木草平。
恋人の吉島冴子、クロコダイルの武藤、ナンバー10の葉子などからまわってくる調査には、なぜか美女がからんでいて……。

柚木を憂鬱に、そしてやる気にさせる美女たちからの3つの依頼を描く連作集。
私立探偵柚木草平シリーズ 第3弾

【目 次】

「雨の憂鬱」
「風の憂鬱」
「光の憂鬱」

【感 想】

「雨の憂鬱」

エステ・クラブのの美人オーナーからは、義妹にまつわる依頼。
オーナーの美しい義理の妹、爽やかなスポーツ・インストラクターと、美人が次々登場し、テンポ良く話が進んでいきます。面白いです。
「女の数だけ女はいるもんだ・・・」って、名言ですね・・・。

「風の憂鬱」

芸能プロダクションの社長からは、失踪した女優の捜索依頼。
会話が楽しくって、ページが進みます。
美人マネージャーにコーヒーをかけられ、「フィリップ・マーロウも、リュウ・アーチャーも、そんなことで文句は言いわない・・・」と開き直られるところでは、思わず笑ってしまいました。
それにしても、住民票や戸籍謄本が、あまりにも簡単に入手できるのには驚きましたが・・・。

「光の憂鬱」

雑貨店の美人オーナーからは、死んだはずの夫から送られてきた手紙の調査依頼。
三年前に山で遭難したはずの夫から届いた、突然の手紙に関する話です。
夫の妹から預かったはがきに書かれた文字と較べ、さらに筆跡鑑定にもかけるが、本人からのものに間違いが無いとのことで、その真相を探ると行った内容です。
伏線も上手く張られていて、三編の中では、一番良く出来ていると思いますし、楽しめました。

前に読んだ「木野塚探偵事務所だ」が、ちょっと酷かったので、第6回サントリーミステリー大賞の読者賞を受賞した『ぼくと、ぼくらの夏』以外はイマイチかな・・・と思っていました。でも、偶然に本書を手に取り読み出しましたが、中編なので余計な遊びがほとんど無く、なかなか面白くって楽しめました。
本書は、「柚木草平シリーズ」(警察を中途退職した中年男性の話)の、その第三弾と言うことなので、このシリーズの第一弾、「彼女はたぶん魔法を使う」を読んで見ようかと思っています。

☆☆☆★★(50点満点で、☆…10点 ★…2点です)

2012年3月 9日 (金)

はやぶさ/HAYABUSA

010【解 説】

2003年に飛び立ち、2010年に奇跡の帰還を果たした小惑星探査機「はやぶさ」の挑戦は、日本のみならず世界中に感動を与えた。
地球から60億キロ離れた“小惑星イトカワ”への往復ミッションをこなし、装置の故障や燃料漏れなどの危機を乗り越え、サンプルの採取に成功した「はやぶさ」の偉業を紹介するとともに、7年間にわたるその一大プロジェクトに関わる人々(宇宙科学研究所=JAXA)の苦悩と葛藤を描いた。

監督は『20世紀少年』シリーズをはじめ、多彩なジャンルの作品を手掛ける堤幸彦。
竹内結子演じる若い研究生や、西田敏行演じる彼女をスカウトする上司などの人間模様を盛り込み、感動的なドラマに仕上がっている。

【あらすじ 】

2010年6月13日。小惑星“イトカワ”調査を目的に、2003年5月に日本から打ち上げられた小惑星探査機“はやぶさ”が地球に帰還した。

        001

月以外の天体からサンプルを採取して持ち帰るというミッションは、NASAでさえ成し得なかった人類初の快挙だった。

        004

わずか1~2メートル四方の小さな“はやぶさ”の7年間、60億キロにも及ぶ旅は、通信途絶による行方不明やエンジン停止など、絶体絶命のピンチの連続。

        005

その危機を乗り越えたのは、坂上健一(高嶋政宏)や川渕幸一(佐野史郎)といった専門家と、プロジェクトの広報を担当した的場泰弘(西田敏行)、その下で働く水沢恵(竹内結子)など、ユニークな経歴を持つメンバーで結成されたプロジェクトチームだった。

        008

大きなプレッシャーと次々と降りかかるトラブルに、メンバーたちはどのように立ち向かっていったのか。

        003

彼らの“諦めない”という強い想い、その原動力となった信念や夢、勇気と自信を描き出す。

【感 想】006

竹内結子扮する「水沢恵」という女性の目を通して、「はやぶさ」が打ち上げられるまえの話から始まって、打ち上げられてから地球に帰還するまでのことが語られています。
こういった話に良くついてくる、そのプロジェクトチームに携わっている人たちの苦労と苦悩の実態を、イヤと言うほど見せつけられることも無く、その辺の話は、(ほんの少しふれられてはいますが)ほとんど素通りするだけで、淡々とした感じで話が進んでいくので、とても良かったです。

逆に、そういった部分がキチンと描けていないと言うことで、不満を持つ人もいるでしょうが、主人公が「はやぶさ」だと考えると、これで良いのでは無いでしょうか・・・?

ただ、いくつか気になるところはありましたが、「はやぶさ」のことや小惑星“イトカワ”のこともよくわかり、楽しく観ることが出来ました。

ちなみに、映画に出てくる『はやぶさ君の冒険日誌』は、こちらから無料でDL出来ます。なかなかよく出来た本で面白いです。

【スタッフ】 

011監督 堤幸彦 
音楽 長谷部徹 
脚本 白崎博史 、井上潔 

【キャスト(役名)】

竹内結子(水沢恵)
西田敏行(的場泰弘)
高嶋政宏(坂上健一)
佐野史郎(川渕幸一)
山本耕史(田嶋学)
鶴見辰吾(喜多修)
筧利夫(矢吹豊)
市川実和子(小田島加那子)
甲本雅裕(平山孝行)
マギー(福本哲也)
高橋長英(萩原理)
生瀬勝久(<はやぶさ>の熱狂的なファン)

2012年3月 8日 (木)

山田池公園の梅林

家から散歩がてらに、枚方市にある「山田池公園」の梅林を見に行きました。
車でも10分ほどで着ける場所なのに、今まで公園内に入った事がありません。

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公園の入り口まで、徒歩約1時間で着きました。

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ところが、中に入ると、案内の標識が無いので、梅林がどこにあるのかわからず、ウロウロしていました。

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それでも、30分ほどで、何とか着きました。

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紅梅です。白梅よりも早く咲いているようです。

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近づいてみました

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こちらは白梅です。

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ちょっと近づいて見ました。

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UPにすると、まだ蕾がたくさんあるのが見えますね・・・。

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白梅・紅梅とも、そこそこ開いている木と、まだ蕾が堅い木がありました。

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白梅が少し遅いですが、全体としては五分咲きと言ったところでしょうか・・・?

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来週あたりが、見頃なのかも知れません。

115【山田池公園の案内】

[所在地] 大阪府枚方市山田池1-1

[TEL]  072-851-4761(公園事務所)

[駐車場] 有 226台 1時間400円 以降1時間ごとに100円加算。土日は、いつも満車状態です。

[交 通]
※京阪本線「枚方市」駅またはJR学研都市線 「長尾」駅から、京阪バス「出屋敷」バス停下車。東へ200m

※JR学研都市線「藤阪」駅から、北西へ700m

[H P] 山田池公園のHPに詳しい地図があります。参照してください。

2012年3月 7日 (水)

流れ橋

“やはた流れ橋交流プラザ「四季彩館」”を覗いたついでに、「流れ橋」の今の様子を見に行きました。と言うのも、2011年9月3日の台風12号で流失してしまい、現在工事中です。

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この「流れ橋」は、京都府の久御山町と八幡市を結ぶ木津川に架けられた木橋で、正式名は「上津屋橋(こうづやばし)」と言います。

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川が増水すると橋桁が流される独特の構造を持つ流れ橋の代表的なものであることから、「流れ橋(ながればし)」の名で呼ばれることが多く、橋桁は流れるといっても流失するのではなく、分割して洪水流に棚引くようにワイヤーで連結されています。
橋長(全長)356.5m、幅3.3mは、現存する木造橋、流れ橋として日本最長だそうです。

000010 この「流れ橋」は、大覚寺と並んで時代劇のロケ地定番中の定番で、「暴れん坊将軍」が通り、「越後の縮緬問屋ご一行様」が通り、「中村主水」が渡り・・・、昔から数え切れない程の場面で使われています。
周囲に大きな目立つ建造物が少なく、河原もコンクリート製の施設など目立たず自然なものなので、河原やヤブに汀の砂地、堤なども使われます。
このように、富士山を合成させて使われることも良くあります。

「やはた流れ橋交流プラザ」の無料駐車場に車を止めます。

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第二京阪道路が出来たので、一般道を通っても、我が家から30分もかかりませんでした。

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プラザの中では、「流れ橋」の歴史なども紹介されていました。

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案内の看板が出ていましたが、「現在、流れ橋は流出中です。」と書いてありました。

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プラザから、徒歩五分ほどで、「流れ橋」につきます。

木津川の土手を上がっていくと、工事中の「流れ橋」が見えました。工事の完了も近いようですね。

【流れ橋の発想】

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木津川が増水して橋板まで水に浸かると橋板が自然に浮かび、水の流れに逆らわないように八つに分割して、ワイヤーで繋がれた橋板が吹き流しのように流れ、水が引けばワイヤーを引っ張り橋板をたぐり寄せ元にもどる・・・というものです。

2012年3月 5日 (月)

戦火の馬

【解 説】 

001スティーヴン・スピルバーグ監督の最新作。
原作は1982年にイギリス人作家マイケル・モーパーゴが発表したもの。
舞台版は、第65回トニー賞で5部門に輝いている。

第1次世界大戦下の激動のヨーロッパを舞台に、戦火に引き裂かれてしまう主人公の少年アルバートと、その愛馬ジョーイのかけがえのない絆の物語が、ドラマチックに展開する。

第84回アカデミー賞では、作品賞を含む6部門でノミネート。
中でも撮影監督ヤヌス・カミンスキーによる詩情豊かな映像は必見だ。
数々の戦争ものを手掛けてきたスピルバーグ監督が、戦争というキャンバスの上に、“絆”をテーマとした動物と人間の関係を抒情的に描いたところが興味深い。

【あらすじ】

第一次世界大戦前夜のイギリスの農村で、1頭の美しい馬が貧しい農家にひきとられる。

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この家の少年アルバート(ジェレミー・アーヴァイン)は、“ジョーイ”と名付けられたその馬とかけがえのない友情を結ぶ。

         003

しかし戦争が始まると、ジョーイは英国軍の軍馬として売られ、フランスの戦地に送られる。

        004

アルバートはジョーイを探すため、徴兵年齢に満たないにもかかわらず入隊し、最前線フランスに向かう。

        005

ジョーイは死と隣り合わせの過酷な日々のなか、軍馬を誰よりも大切にするイギリス人将校、ドイツ軍を脱走した少年兵の幼い兄弟、両親を失ったフランスの少女らと巡り合う。

        006 

過酷な運命に立ち向かう人々との出会いと別れを繰り返しなら、やがてジョーイは彼らの希望となり、“奇跡の馬”と呼ばれる。

【感 想】008

最初に、なぜ農耕馬で無い馬を買ったのか・・・と言うことをはじめ、不可解な事がありすぎましたが、ファンタジーだと思えば、なんとかガマンできる映画でした。

英国人はもちろん英語を話すでしょうが、フランス人もドイツ人も、みんな英語で話している(アメリカ映画だから、それは仕方が無いとしておきましょう・・・)ので、誰がどの国の人物なのかが、分からないときがありました。
彼らには、名前などから、どの国の人物に設定されているかが分かるのでしょうか・・・?
ドイツ人同士、フランス人同士が話をしているときぐらいは、せめてドイツ語やフランス語にしたら良いのに・・・などと思いながら観ていました。
それにしても、上映時間の147分は、ちょっと長く感じました

【スタッフ】009_2

監督: スティーヴン・スピルバーグ 
原作: マイケル・モーパーゴ 
脚本: リー・ホール、リチャード・カーティス

【キャスト(役名)】

ジェレミー・アーヴァイン (アルバート・ナラコット)
エミリー・ワトソン (ローズ・ナラコット)
デヴィッド・シューリス (ライオンズ)
ピーター・ミュラン (テッド・ナラコット)
ニエル・アレストリュプ (エミリーの祖父)
トム・ヒドルストン (ニコルズ大尉)
パトリック・ケネディ (ウェイバリー中尉)
デヴィッド・クロス (ギュンター)
セリーヌ・バケンズ(エミリー)

2012年3月 2日 (金)

ゴーストライター

【解 説】000001_2 

ロマン・ポランスキー監督が、ベルリン国際映画祭最優秀監督賞を受賞したポリティカル・サスペンス。

脛に傷持つ政治家の回顧録を書くことになったゴーストライターが、巨大な陰謀に巻き込まれていく姿を緊迫感あふれるタッチでリアルに描き、最後まで飽きさせない。
出演は、「ムーランルージュ」「氷の接吻」のユアン・マクレガー、「パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々」のピアース・ブロスナン、「セックス・アンド・ザ・シティ」シリーズのキム・キャトラル。

本作はミステリーとはいえ、軽快で皮肉の利いた作品になっている。マクレガー扮するゴーストライターと、周囲の人々のやりとりが、英国人らしいウィットに富んだセリフで、重くなりがちな物語にユーモラスな雰囲気を漂わせている。
とはいえ最後に明かされる真実は、イギリス人にとってはキツい皮肉だろう。

【ストーリー】

元英国首相アダム・ラング(ピアース・ブロスナン)の自叙伝執筆を依頼されたゴーストライター(ユアン・マクレガー)に出版社が提示した条件は、米国で講演中のラングが滞在する島に今夜中に発ち、1ヶ月以内に原稿を仕上げるという厳しいもの。
だがそのハードな仕事と引換に得られるものは、25万ドルという破格の報酬だった。

        000003

しかし、政治に興味がなく、前任者がフェリーから転落死したその後任ということもあり、彼は気乗りがしなかった。
代理人に説得されて、ラングの自叙伝を出版するラインハルト社に面接に行くと、そこにはラインハルト社ニューヨーク支部のマドックス(ジェームズ・ベルーシ)、ラングの弁護士クロール(ティモシー・ハットン)も顔を揃えていた。

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言いたいことを率直に話すと、かえって気に入られてしまい、いつの間にか仕事を引き受ける羽目になる。
ヒースロー空港の待合室では、ラングがイスラム過激派のテロ容疑者に対する不当な拷問に加担した疑いがあるというニュース速報が流れていた。

        000007

飛行機を降り、ラングが滞在する東海岸の島へ向かうフェリーに乗り継ぐ。そのフェリーは前任者マカラが泥酔して落ちたフェリーそのものだった。

ラングの邸宅は厳重な警備が敷かれ、中へ入るや否や、女性の怒号が耳に飛び込んでくる。
ラングの妻ルース(オリヴィア・ウィリアムズ)は機嫌が悪いのだ、と専属秘書のアメリア(キム・キャトラル)が説明する。

        000006

彼女は守秘契約書にサインするように求め、自叙伝の草稿の屋外への持出しは厳禁だと言う。
やがて、取材をしながら原稿を書き進めるうちに、ラング自身の過去に違和感を覚えた彼は、前任者の不可解な死を追いかけることで、国家を揺るがす恐ろしい秘密に触れてしまう。

        000005

そして、さらにルースとアメリアとともに巨大な渦にはまっていくのだった……。

【感 想】

000008“ゴーストライター”を生業とする主人公が、英国元首相の自叙伝の執筆に携わることから始まる“巻き込まれ型ミステリー”で、全編にわたり何とも言えない独特の雰囲気と緊張感があり、とても面白い映画でした。

話のテンポも良いので、最後まで飽きること無く楽しめましたが、ラストの最後の最後で、もうひとひねりがあるのも気に入りました。
原作者がシナリオに関わっているのが、良いのかも知れません。
カット割りも良かったし、音楽も効果的に使われていました。往年のヒチコック映画を彷彿させてくれます。

また、観終わった後の余韻も良かったです。この、「映画を観た後の余韻」というのが大事なんですよね・・・。

この映画の完成後にスイスを訪問したポランスキーが、1977年の米国での淫行事件により、スイス警察に拘束されましたが、軟禁された状態でこの映画の最終編集をしていたのでしょうか?

余談ですが、BMWの純正ナビって、最初に「BMWナビです・・・」って入るんですね。

【スタッフ】000002

監督 ロマン・ポランスキー 
脚本 ロマン・ポランスキー 、 ロバート・ハリス 
原作 ロバート・ハリス

【キャスト(役名)】

ユアン・マクレガー(ゴースト) 
ピアース・ブロスナン(アダム・ラング) 
キム・キャトラル(アメリア・ブライ) 
オリヴィア・ウィリアムズ(ルース・ラング) 
トム・ウィルキンソン(ポール・エメット) 
ティモシー・ハットン(シドニー・クロール) 
ジョン・バーンサル(リック) 
ティム・プリース(ロイ) 
ロバート・ピュー(リチャード・ライカート) 
ジェームズ・ベルーシ(ジョン・マドックス) 
デヴィッド・リントゥール(ストレンジャー) 
イーライ・ウォラック(老人) 

2012年3月 1日 (木)

ドラゴン・タトゥーの女

0020 【解 説 】

2009年に映画化されたスティーグ・ラーソンのベストセラー小説をデヴィッド・フィンチャー監督が再映画化。
40年前の少女失踪事件の謎を、敏腕ジャーナリストと高い資料収集能力を持つ龍の刺青の女が追う。
主演は「カウボーイ&エイリアン」のダニエル・クレイグ、「ソーシャル・ネットワーク」のルーニー・マーラ。

【作品紹介 】

0021世界的なベストセラーを記録した、スウェーデン発のミステリー「ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女」は、まずスウェーデンで映画化され大ヒット。
そして、『セブン』『ソーシャル・ネットワーク』の監督デヴィッド・フィンチャーを起用し、ハリウッドでリメイク。

40年前に起きた少女失踪事件を追うのは、警察でも探偵でもなく、オピニオン誌の発行者。
そんな彼とコンビを組むのが、女性ハッカー。
少年のようにやせた体にピアスとタトゥーをし、後見人が必要な社会不適合者だが、優れた能力を持っているという異色キャラ。
少女失踪事件が、未解決の猟奇殺人事件に結びついていくあたりは、D・フィンチャーの得意とするところ。
本作は、シリーズ3部作の第1部なので、今後の展開にも期待大だ。

【あらすじ 】

スウェーデンを揺るがせた財界汚職事件の告発記事を書きながらも、名誉棄損で敗訴したミカエル・プロムクヴィスト(ダニエル・クレイグ)。

        0002

意気消沈の日々を送っていた彼のもとに、ある日、スウェーデン有数の財閥ヴァンゲルの元会長ヘンリック・ヴァンゲル老人(クリストファー・プラマー)から家族史編纂の依頼が舞い込む。

        0006

しかしそれは表向きで、ヘンリックの真の目的は40年前に起きた親族の娘ハリエット失踪事件の真相究明だった。

        0019

40年前に一族が住む孤島から何の痕跡も残さずに消えた少女ハリエット。
ヴァンゲルは彼女が一族の誰かに殺害されたと信じていた。

        0010

依頼を受けて調査を開始したミカエルは、成功の裏に隠された一族の血塗られた過去に気づいたものの、手掛かりが掴めずにいた。

        0008

すると、一族の弁護士から天才的な資料収集能力の持ち主として、ある人物を紹介される。リスベット・サランデル(ルーニー・マーラー)という名の、顔色が悪くガリガリにやせた女だった。

        0009

小柄なリスベットは、肩口から背中にかけて、異彩を放つ龍の刺青が彫られていた。そして意外なことに、彼女はこの事件に異様な関心を示す。

        0017

やがて彼女は、ハリエットの日記に記された聖書にまつわる数字が、ロシアの国境付近で未解決のままとなっている連続猟奇殺人事件と関連があることを突き止めるのだが・・・。

【感 想】

0005映画のオープニングのところに、「レッド・ツェッペリン」の「移民の歌」のカバーが流れて来ましたが、懐かしいですね・・・。
この映画を観る前に、原作を読んでおきましたが、読んでいて正解でした。あの長い小説を、2時間38分でまとめるのは、ちょっと無理があるようです。
特に、たくさん出てくる人物の関係が、映画だけだとよく分からないのでは無いでしょうか?
また、「ハリエット失踪事件」解決後の、銀行口座のエピソードは、走りすぎでよく分かりませんでした。

登場人物たちがそれぞれ葛藤する部分は、適当に省略されてしまい、映像として面白いシーンをゆっくり描いているところも気になりました。刻まれた猫のUPなんかは、必要無いのではと思います。
あのカットはチラッと見せておき、後は想像力で補えば良いことです。

0012そのため、ミカエルとリスベット以外の人物が、さらりと描いているだけになってしまい、印象に残っている登場人物は、主人公の二人を除けば、(倒れた後見人の後釜に座った)リスベットの後見人ぐらいではないでしょうか.
リスベットについても、ハッカーという設定ですが、なぜパソコンが上手くって、人脈もあるのか・・・謎だらけです。

それでも、リスベット役のルーニー・マーラは、なかなか良かったし、彼女が「ハリエット失踪事件」に関わってからはテンポ良く話が進んでいくので、映画の方も十分楽しめました。リスベットの謎めいた部分や過去の出来事などは、次作で見えてくるのでしょうか?

ただ、自分の部屋に突然現れたミカエルに対しては、あれだけ凶暴だったはずのリスベットが感情をむき出しにせず、いつの間にか彼の助手になることを承諾し、素直に従っていく過程が曖昧になっていましたが、おそらく彼女は、ファザコンなのかも知れませんね。
また、ミカエル役のダニエル・クレイグですが、しょぼくれた中年男性(というより初老)の雰囲気でした。もう少し、男性的な魅力を感じさせるような役作りができなかったのでしょうか?
さらに、ミカエルと「ミレニアム」の編集長のエリカとの関係も、きちんと説明されていなかったので、ラストシーンがいきてきませんでした。

0022_3 【スタッフ】

監督: デヴィッド・フィンチャー
原作: スティーグ・ラーソン
脚本: スティーヴン・ザイリアン

【キャスト(役名)】

ダニエル・クレイグ(ミカエル・ブルムクヴィスト)
ルーニー・マーラ(リスベット・サランデル)
クリストファー・プラマー(ヘンリック・ヴァンゲル)
スティーヴン・バーコフ(ディルク・フルーデ)
ステラン・スカルスガルド(マルティン・ヴァンゲル)
ヨリック・ヴァン・ヴァーヘニンゲン(ニルス・ビュルマン)
ベンクトゥ・カールソン(ホルゲル・パルムグレン)
ロビン・ライト(エリカ・ベルジェ)
ゴラン・ヴィシュニック(ドラガン・アルマンスキー)
ジェラルディン・ジェームズ(セシリア)
ジョエリー・リチャードソン(アニタ)
ドナルド・サンプター(警部補グスタフ・モレル)

2012年2月29日 (水)

「ミレニアム 1 ドラゴン・タトゥーの女」スティーグ・ラーソン

【あらすじ】0228_2

月刊誌『ミレニアム』の発行責任者ミカエルは、大物実業家ヴェンネルストレムの違法行為を暴露する記事を発表した。だが、名誉毀損で有罪になり、彼は『ミレニアム』から離れることになる。
そんな彼の身元を大企業グループの前会長ヘンリック・ヴァンゲルが密かに調べていた。
背中にドラゴンのタトゥーを入れ、特異な風貌をした女性調査員リスベットの働きで、ヘンリックはミカエルが信頼に足る人物だと確信し、兄の孫娘ハリエットがおよそ40年前に失踪した事件の調査を彼に依頼する。
ハリエットはヘンリックの一族が住む孤島で忽然と姿を消していた。ヘンリックは一族の誰かが殺したものと考えており、事件を解決すれば、ヴェンネルストレムを破滅させる証拠資料を渡すという。ミカエルは信頼を受諾し、困難な調査を開始する。

ミカエルはハリエット失踪事件に関する膨大な資料を読む一方、ヘンリックの一族のいわくありげな人々の中に分け入っていく。
やがて彼は、ハリエットの手帳に書かれた暗号のようなメモを発見する。
そして二カ月の刑を勤め終えた彼は、失踪当日のハリエットを写した一連の写真を見て、疑問を抱く。
その場所でいったい彼女に何が起きたのか?
また、写真に写っていたハリエットの部屋の人影は誰のものか?
深まる謎を調査するには助手が必要だと感じたミカエルは、ふとしたことからリスベットの存在を知り、彼女の協力を得ることに成功する。
二人は調査を進め、リスベットはミカエルにしだいに魅かれていく。
だが、何者かが卑劣な妨害を仕掛けてきた!
やがて浮かび上がる忌まわしい事実とは?幾重にも張りめぐらされた謎、愛と復讐。

壮大な構想で描き上げるエンターテインメント大作。

【感 想】

映画「ドラゴン・タトゥーの女」を観る前に、原作を読もうと思い、翻訳物からはずいぶん長い間遠ざかっていたのですが、思い切って手に取りました。
上下巻で800ページを越える分量と、話の視点がいろいろ変わっていくので、最初は少し戸惑いましたが、そのうち途中でやめられなくなり、一気に読み終えてしまいました。
もっとも、登場人物があまりにも多いので、最後まで登場人物の一覧表と首っ引きで、何度も手元に置いた一覧表を見かえしながら読んでいましたが・・・。

上巻の方は、ジャーナリストのミカエルと女性調査員のリスベットの紹介と、「誰がハリエットを殺したのか・・・」を捜査するにいたったいきさつや、その当時の状況などの説明で、話はなかなか進まないのですが、登場人物たちの葛藤なども丁寧に書かれていたので、退屈はしませんでした。
それどころか、「ハリエット失踪事件」の不可解な謎やリスベット自身に興味を持ってしまい、話の展開に引き込まれてしまいました。

下巻に入ると、それまでゆっくり進んでいたのが、「ハリエット失踪事件」の捜査にリスベットが加わったこともあって、テンポ良く話が展開し、一気に事件の全貌が明らかになり、その後の意外な展開に最後まで興味を引きつけられました。

ミステリには、エロ・グロ・バイオレンスはあまり必要では無い・・・と常々思って居ますし、そういうシーンは、ちょっと苦手です。
本作においても、過去の出来事を調べていく中で、猟奇的な事件が次々に出て来るところは仕方が無いにしても、現在の出来事にそのような描写が必要ないのでは・・・とも思います。そういったシーンが無くても、十分面白いです。

でも、現代のスウェーデンが抱えている社会的な問題を浮き彫りにしたいがために、あえてそういったエピソードが入っているのかも知れませんね。
原題の"Män som hatar kvinnor" は、直訳すると「女を憎む男」ということで、シリーズ全篇を通して、女性への偏見・軽蔑・暴力がテーマとなっているそうです。

過去の忌まわしい出来事の真相と、その犯人が分かったところで終わりかと思っていましたが、最初のエピソードに関わる話が書かれているところは、楽しませていただきました。でも、口座のパクリ詐欺のところは、ちょっと書きすぎのような気がしないでもないですが・・・。

☆☆☆☆★(50点満点で、☆…10点 ★…2点です)

=追 記=

eoblog 「みんなのブログ 本」で・・・(Part8)

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28日に、「本の部」の「ブログランキング」で一位になりました。これは、この一週間の「本の記事」のカウント集計です。

先日、「映画の部」でも、ブログランキングで一位になり、本当にたくさんの方に覗いていただき、ありがたく思っています。

2012年2月27日 (月)

ステーキハウス「AMORETTO(アマレット)」

枚方駅の近くにあるステーキハウス「AMORETTO(アマレット)」に行ってきました。

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AMORETTOというのは、古代ラテン語で 『友達以上恋人未満』と言う意味だそうです。

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今回戴いたのは、「鮑のコース・Abalone(アバローヌ)」です。

まず、「和牛の刺身」です。  

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次に、「フォアグラのステーキ」です。甘みがあって美味しかったです。

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自家製野菜のスープということで、本日は「カリフラワーのスープ」です。

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「市場直送の活鮑のバター焼き」です。柔らかくって美味しいですね。

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「季節の焼き野菜とサラダ」です。

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いよいよメインの「特撰黒毛和牛」で、私はサーロインです。お肉は大分産だそうです。

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お肉は、冷めると行けないと言うことで、2回に分けて配膳されます。ニンニク醤油と山葵が出されましたが、私は山葵をのせて戴きました。

〆は「ガーリックライス」です。

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もう満腹状態でしたが、黒板に本日のメニューということで、「炎のカマンベール」と書いてあったので、どんなものか注文してみました。

目の前に、ブランデーとフランスパンが置かれました。

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カマンベールにブランデーをかけ、フランベします。とろけるチーズをフランスパンに付けて食べましたが、ちょっとクセになりそうです。これなら、家でも出来そうですね

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最後に、デザートのケーキ、モンブランを美味しくいただき、帰って来ました。

ステーキハウス「AMORETTO(アマレット)」のHP。

【住 所 】01_2
〒573-0028
大阪府枚方市川原町11-10 川原 第1ビル102

【案 内 】
京阪 枚方市駅より、徒歩約3分。
 
【TEL】  072-843-2311

【営業時間】
11:30~14:00(完全予約制)
17:00~21:00(Last In)
 
【定休日】  月曜日

2012年2月26日 (日)

「六つの手掛り」乾くるみ

【内 容】0224

『六つの玉』
雪野原に立つ民家で、初めて会った者同士が一夜を過ごし、翌朝、死体発見。
『五つのプレゼント』
姪に話して聞かせる、十五年前の「大学生・卒業研究チーム」爆死事件の真相。
『四枚のカード』
大学の補講中、マジック好きな外国人教授が死んだ、ESPカード殺人事件。
『三通の手紙』
中味を間違えた手紙と残された留守電が、エリート会社員殺害の真相を暴く。
『二枚舌の掛軸』
特注の掛軸は、凝ったイタズラが大好きな、地方の名士がが殺された謎を知っている。
『一巻の終わり』
決定的な証拠がありありとそこに存在した、ベテラン作家邸殺人事件。

見た目は「太ったチャップリン」!?
林茶父(はやし さぶ)が、今日もどこかで事件解決。

【感 想】

林四兄弟シリーズで、本書だけが単行本です。このシリーズは、林兄弟が探偵役をつとめる連作短編集で、
長男・林秀太・・・まだ作品になっていません
次男・林雅賀・・・「蒼林堂古書店へようこそ」
三男・林茶父・・・「六つの手掛かり」(本書)
四男・林真紅郎・・・「林真紅郎と五つの謎」
と言うことです。
本編は、各短編のタイトルが、6から逆順に1までついています。

『六つの玉』
さて、この第1話ですが、現場の状況がイメージできないし、タイトルの6つの玉が何を意味するものか、まったく分からないまま話が進んでいきますので、ちょっと戸惑いながら読んでいました。

『五つのプレゼント』
15年前に林茶父の友人が爆死した事件の詳細を、姪に話をしたあとで、「条件が出そろったので、犯人が誰か分かるかな・・・?」と聞きますが、その彼女の答えがなかなか良いですね。真相より、論理的でした。物怖じしない素敵な姪御さんです。大きくなったら名探偵になるのかも・・・?

『四枚のカード』
超能力のように見えるマジックを、学生に見せた外国人教授が殺された事件で、犯人はその後すぐに指摘されますが、犯人がなぜ教授を殺さなければならないのか、その動機が分かりません。

『三通の手紙』
この話は面白いし、良く出来ています。動機も納得できました。でも、作中で行われた、トランプ手品の種明かしが私には分かりませんでした。

『二枚舌の掛軸』
掛け軸の仕様がイマイチ理解できなかったので、イメージ出来ませんでした。ワインの件など、お金持ちの悪ふざけとしては面白いのですが・・・。

『一巻の終わり』
本を一時間に一冊のペースで読むという評論家が殺されますが、死体のそばに置かれていた文庫本が、読みかけのページを開いたまま伏せてあったので、そこから犯行時間を推定するという話です。
話も結末も面白いのですが、残念なことに、読者は文庫本のページが分からないので、犯人を捜し出すことが出来ません。
それでも、最後に面白い仕掛けがあって、思わずにんまりしてしまいました。

☆☆☆★★(50点満点で、☆…10点 ★…2点です)

2012年2月24日 (金)

「男おひとりさま道」上野千鶴子

【内 容】0225 

死別・離別・非婚シングル、老後に生きる道はあるか。
在宅ひとり死はこわくない。

【目 次】
 
 はじめに
 第1章 男がひとりになるとき
   増えている男おひとりさま
   死別シングル
   離別シングル
   非婚シングル
   タイプ別に老後をシュミレーション 
   男が介護を引き受けるとき
   セックスは封印?
   息子の介護
   妻に先立たれるとき
   この先、「おふたりさま」になる可能性は?
 第2章 下り坂を降りるスキル
   人生のピークを過ぎたとき
   男の定年、女の定年
   老いを拒否する思想
   弱さの情報公開
   定年後にソフトランディングする 
   生き生きと暮らすシングルの先輩たち
   居場所作りは女に学べ
   パワーゲームはもう卒業
   「おひとり力」をつける
 第3章 よい介護はカネで買えるか
   男おひとりさまのふところ事情
   いくらあれば施設に入れるか
   個室か、雑居部屋か
   ケア付き住宅はおすすめか
   在宅単身介護は可能か
 第4章 ひとりで暮らせるか
   男は自立しているか
   「食」のライフラインを確保する
   カネ持ちより、人持ち
   友人は人間関係の上級編
   選択縁タブー集「男の七戒」 
   あまりある時間をどうつぶすか
   ヒマつぶしの達人たち
   男おひとりさまの生きる道
   男おひとりさま道10カ条
 第5章 ひとりで死ねるか
   生の延長線上にある死
   在宅看とりを支えるひとたち
   家族という‘抵抗勢力‘
   介護保険を「おひとりさま仕様」に
   和解のススメ
 あとがき

【感 想】

「おひとりさまの老後」を読んで、いろいろ考えさせられることもあったので、男性向きに書かれた本書も手に取りました。
前書「おひとりさまの老後」が、優しい語り口だったのに対して、本書は、いろんな方の実体験やデーターなどを取り上げて、結構厳しくシビアに書かれています。

老後を迎えて、収入が無い、体力が無い、集中力が続かない、根気が無い・・・と無いことだらけですが、時間だけはたっぷりあるので、このヒマな時間をどう使うのかが大切なことですね。男女の別なく、年齢差も越えて、広く付き合っていくことも必要な事だと思います。

そこで、・・・
選択縁づきあい「男の七戒」と言うことで書かれていましたので、紹介しておきます。

1)自分と相手の前歴は言わない、聞かない
2)家族のことは言わない、聞かない
3)自分と相手の学歴を言わない、聞かない
4)おカネの貸し借りはしない
5)お互いに「センセイ」や「役職名」で呼び合わない
6)上から目線でものを言わない、その場を仕切ろうとしない
7)特技やノウハウは相手から要求があったときにだけ発揮する

確かにその通りです。私は常々、相手の年齢に関係なく、「~さん」と言うように心がけていますが、ホントに、横柄な男性の老人はイヤですね。

さらに、「男おひとりさま道10カ条」も、参考にしたいですね。

第1条  衣食住の自立は基本のキ
規則正しい生活をして、睡眠を充分にとり、ひとりの食卓でも3食をきちんととり,身の回りを清潔にしてしごす。

第2条  体調管理は自分の責任
自己を過信せず、自分のカラダの声に耳をかたむければ「危ないな」という信号や「ストップ」のサインは聞こえるはず。

第3条  酒、ギャンブル,薬物などにはまらない
男おひとりさまは、止めてくれる人が周囲に誰もいないので要注意!

第4条  過去の栄光を誇らない
現在の自分に自慢することがないので、いきおい過去の自分の栄光に頼ることになる。聞かされるほうは、おもしろくもおかしくもない。

第5条  人の話を良く聞く
間を持たせようと思ってしゃべりまくるのがサービスだと勘違いしている男性が多すぎる。

第6条  つきあいは利害損得を離れる
仕事上の関係は損得がらみ。だが、人生を定年でリセットしたあとは、利害損得を離れた水のごとき清遊をよしとしよう。

第7条  女性の友人には下心を持たない
髪形でも料理での腕でも、なんであれ女性をほめる言葉を出し惜しみしない。但し、いまさら「つがい」になろうという心は捨てること。

第8条  世代のちがう友人を求める
息子とはうまくいかなくても、息子の年齢の他人とはうまく行く男性もいる。それに世代の違う友人は、異文化を運んでくれる。

第9条  資産と収入の管理は確実に
資産と収入の管理は自分で行い、おいしすぎる投資話や子どもからの二世帯ローンなどのお誘いにのらないようにしよう。

第10条 まさかの時のセーフティネットを利用する
一日一回か数日に一度は、連絡したり顔を合わせたりする関係をつくっておこう

第5章に、「家で最期を迎えるための条件」と言うことで、
①24時間対応の巡回訪問介護
②24時間対応の訪問看護
③24時間対応の終末期医療

と書かれていました。
介護・看護・医療の3点セットと多職種連携がありさえすれば、おひとりさまの在宅死は可能である・・・ということです。

2012年2月23日 (木)

「木野塚探偵事務所だ」樋口有介

【内 容】 0223_2

経理課一筋37年で警視庁を定年退職した木野塚氏は、ハードボイルド探偵に憧れ探偵事務所を開設する。
しかし、電話帳に広告を載せたり業界紙に広告を出したりしたが、依頼はこないし、グラマーな美人秘書もやってこない。

愛すべき老人探偵の活躍を描いた、ユーモア・ハードボイルド連作集。

【目 次】

「名探偵誕生」
「木野塚氏誘拐事件を解決する」
「男はみんな恋をする」
「菊花刺殺事件」
「木野塚氏初恋の想い出に慟哭する」

【感 想】

「名探偵誕生」
警視庁を定年退職した後、念願の私立探偵事務所を開設するまでの話ですが、配偶者との関係がどうもうさんくさいです。
求人広告まで出して、無事に探していた秘書の女性も見つかりますが、この秘書の方が、細かなことに気がつき、てきぱき仕事が出来そうです。

「木野塚氏誘拐事件を解決する」
近所づき合いで金魚の業界紙に広告を出したところ、記念すべき最初の依頼があり、その事件は、なんと1000万円もする金魚の誘拐事件でした。
自宅に行き、関係者から事情を聞き出すが、秘書の女性が推理して解決してします・・・と言う話ですが、読者の方は推理も出来ないのが残念です。

「男はみんな恋をする」
自分の飼っているオス犬が、メス犬に恋をしたので、その二匹の犬を仲良くさせてほしい・・・と言う依頼が舞い込んできます。
知らないところで、話が進んでいて、すでに解決してしまっているので、何かよく分からないまま終わったという感じでした。

「菊花刺殺事件」
品評会に出す予定の菊の首から上がちょん切られたので、犯人を見つけてほしい・・・という依頼がきます。
警視庁OBと言うことで交番に行き、警官から個人情報を聞き出しますが、いくらOBだからといって、個人情報は話さないでしょうね。

「木野塚氏初恋の想い出に慟哭する」
マンションの4階で飼っていた猫が行方不明になったので探してほしい・・・と言う依頼がきて、依頼主の家を訪問すると、45年前の初恋の女性だったと言う事です。
結局、猫はいつの間にか戻っているのですが、助手の女性が父の転勤でケニヤに行くことになり、探偵事務所を辞めることに・・・。
なんだか、今一つよく分からない話でした。

全編通して、つかみ所の無い話ばかりのうえ、探偵役である木野塚氏の愚痴と訳の分からない妄想ばかりが書き並べられているだけなので、ストーリーに没頭できませんでした。

☆☆★(50点満点で、☆…10点 ★…2点です)

2012年2月22日 (水)

「おひとりさまの老後」上野千鶴子

【内 容】222

結婚していようがいまいが、世界一長生きの日本女性は、最後は「おひとりさま」になる(確率が高い)。
そこで、元気なうちに、セーフティネットを準備し、予備知識を得ておこう、というのが、この本の狙いだ。

著者である東大教授の上野千鶴子さんも、おひとりさまの一人。
「どうすれば安心して老いと付き合っていけるか、そして心おきなく死ねるか」を問いながら、その心構えや覚悟、今の社会に必要な情報やハイテクの現代ならではの便利なツールまで、幅広く先達や専門家の意見なども交えて紹介。
住まいやお金、どんな介護や医療を受けて、最期は誰に何を遺し、どう終わるか。
社会学者の視点で、「老い」のさまざまな問題点も浮き彫りにしながら、自身の問題としても考察する。

【目 次】

はじめに
第1章 ようこそ、シングルライフへ
 なあーんだ、みんな最後はひとりじゃないの
 ひとり世帯が増えている
 ひとが、ひとりになるまでのプロセス
 「ふたり」が「ひとり」になるとき
 カップルアゲインの可能性は?
 「ひとりでおさみしいでしょう」は大きなお世話
第2章 どこでどう暮らすか
 最低条件は、自分だけの住まい
 女の持ち家率は高い
 非婚おひとりさまの場合は?
 おひとりさまの住宅事情
 コレクティブハウスという選択
 都会に住むか、地方で暮らすか?
 個室は介護の基本
 安全な暮らしをどう確保するか
第3章 だれとどうつきあうか
 ひとりで、ふたりで、みんなと
 大切な友人のネットワーク
 ハイテクが支えるコミュニケーション
 いっしょにごはんを食べる相手はいる?
 孤独とのつきあい方
 忘れられていくということ
 孤独をまぎらすか? 向き合うか?
 さみしいときはさみしいと言える
第4章 おカネはどうするか
 老後はやっぱりカネ、か?
 ひとり暮らしにいくらかかるか
 不時の出費をどうするか
 年金はいくらもらえるか
 ゆとりをどう捻出するか
 老後にもキャッシュフローを
 ストックをフロー化するには
 個人年金を準備しよう
第5章 どんな介護を受けるか 
 介護されることを受け入れる勇気
 介護される側にもノウハウがいる
 介護される側の心得10カ条
第6章 どんなふうに「終わる」か
 だれになにを遺すか
 遺言をどう書くか
 おカネのほかになにを遺すか
 遺すと困るものもある
 どんな死に方をするか
 孤独死は怖いか
 孤独死でなにが悪い
 どんなふうに弔われたいか
 お墓はどうするか
 おひとりさまの死に方5カ条
あとがき

【感 想】

ひとりで老後を迎える女性のために、老後の生活やさらにその後のことについてどう考えるか・・・と言うことを書かれたものです。
私は男性ですが、出来るだけ人に迷惑をかけずに、誰に看取られることも無く、ひっそりと死んでいきたいと思っていますので、一人で死ぬのは大いに結構だと考えています。
でも、勝手に死んで、何日も発見されないと悪臭も放つだろうし、結果的に周囲の方々にご迷惑をかけてしまうのでは・・・などと心配していました。

この本は、女性からの提言なので、男性には少々耳の痛い厳しい意見も書かれていましたが、近々迎えるであろう(もう迎えているのかも・・・)老後の生活を、シミュレーションする良いきっかけになりました。

でも、やはりそれなりの蓄えは必要ですね。
公的年金が当てにならない今、自分が生活していくための最低限の経済力が必要なのは言うまでも無いことですが、ボケないためにも、社会とのコミュニケーションも大事だと思います。

詳しい目次を書いておきましたが、最後の「おひとりさまの死に方5カ条」がちょっと参考になりそうなので、記載しておきます。

=おひとりさまの死に方5カ条=

その1:死んだら時間をおかずに発見されるように、密でマメな人間関係を作っておくこと。

その2:遺したら残された人が困るようなものは、早めに処分しておくこと。

その3:遺体・遺骨の処理は、残されたひとが困らない程度に、希望を伝えておくこと。

その4:葬式とお墓についても、残されたひとが困らない程度に、希望を伝えておくこと。「おまかせします」と言われても困るが、逆にあまりにもオリジナルだったりふつうでなかったりして、それを実行するひとが困惑するような希望は遺さないこと。あくまでも他人がやってくれることと知るべし。

その5:以上の始末が最後までとり行える程度の費用は、謝礼とともに用意しておくこと。ひとが動く費用はタダとは考えないこと。

私の場合、早期に退職してしまったため、(収入は無く、年金の支給もまだなので)今は退職金を切り崩しての生活をして居ますが、死んだ後の処理にかかる費用だけを残して、全部自分で使い切って死ねたらいい・・・と、そう思っています。それでも残ったら、赤十字にでも寄付してしまいましょう。

続編として、男性版の「男おひとりさま道」も出版されているようなので、読んでみようかと思って居ます。

ちなみに・・・。

老後の生活費はいくらあれば良いのでしょうか?
60歳から85歳までの25年間の生活費として、毎月30万円必要だとして計算すると、

30万円×12ヶ月×25年=9000万円 

9000万円はちょっと厳しいですね。
そこで、年金を期待して、65歳から、月15万円ほど年金が入るとしたら(取らぬ狸のなんちゃらになりそうですが・・・)

15万円×12ヶ月×20年=3600万円 なので、

9000万円-3600万円=5400万円 必要と言うことですね (;^_^A アセアセ 。

もっとも、年寄りが一人で生活するのに、月30万円はかからないでしょうけど・・・。

2012年2月21日 (火)

「花束に謎のリボン」松尾由美

【内 容】0216_2

私、桜井智花が働く花屋には、時々不思議なお客様がやってきます。
渋い色合いの花束にまるでそぐわない派手なリボンを選ぶ男性。
アマリリスの歌の歌詞をたずねにきた男の子…。
そんな小さな謎を一緒に暮らす小説家の嘉信さんに話すと、彼は意外な推理を語り始めるのです。
それが、素直にうなずけない話ばかりでー。
ほろ苦くて、でも温かい、連作恋愛ミステリー。

【目 次】

「カリフォルニア・ドリーミング」
「アマリリス」
「アンダーウォーター」
「フラワー・イン・ザ・サン」
「穂状花序」
「楽園の鳥」
「賢者の贈り物」

【感 想】

各短編について感想を書く予定でしたが、どれを読んでも同じような印象なので、まとめて書くことにしました。

桜井智花が働いている花屋での出来事を、同棲している小説家の三山嘉信に話すと、推理なのか妄想なのか分からないようなストーリーを考え出し、披露する・・・と言う話です。
それで、実際は何だったのか・・・と言うことが、少しだけ出てくる話もありますが、妄想する筋書きは、ほとんどがマイナス思考のストーリーなので、読んでいて少ししんどくなってしまいました。
また、経済的に貧しいはずなのに、一人でスナックに行ったり、ちょっと気になったからと言ってCDを買ったりと、生活のにおいがしない家庭と言うところも、ちょっと戸惑いました。
「連作恋愛ミステリー」と書かれていますが、ミステリとしての味わいがほとんど無く、二人の関係だけがミステリアスな小説でした。

☆☆★★(50点満点で、☆…10点 ★…2点です)

=お知らせ=

2月20日のPM7時頃に、30000カウントを超えました。

        0048

昨年の6月1日からこのBlogに移行し、10000カウントは、ちょうど5ヶ月後の10月31日で、次の10000カウント(計20000カウント)は、11月1日から1月4日までの2ヶ月と4日かかりました。

今回の10000カウント(計30000カウント)は、1月4日から2月20日までの1ヶ月と16日で達成しました。

本当にたくさんの方にお越しいただき、あらためて感謝ですm(_ _)m

2012年2月19日 (日)

「湯布院・産土神(うぶすながみ)の殺人 作家六波羅一輝の推理」鯨統一郎

【内 容】 0217

「財産はすべて隠し子にゆずる」。
遺言に動揺する名家で、娘夫妻が殺害される。死体の胸には鎌が突き立てられていた。
一方、息子を名のる郷土史家も現れ、相続はいよいよ混迷。
犯人の目的は遺産か、復讐か、それとも産土神の崇りか。

歴史ある温泉街の不穏な事件に六波羅一輝が奔走する。
相続にもめる名家の連続殺人事件。
現場には、突き立てられた鎌と三つの石が。
一輝の推理では、土地の守護神、産土神が犯人!?
作家六波羅一輝の推理シリーズ第5弾。

【感 想】

「作家六波羅一輝の推理シリーズ」の第5作目です。
1作目と2作目は未読ですが、3作目と4作目と較べると、この5作目は意外な犯人も登場して、少々出来は良い方だと思います。文庫書き下ろしというのも良いですね・・・。

「民俗学にまつわる事件を解決していく」と言うのがうたい文句なんですが、あまり民俗学とは関係なく話が進んでいきます。ああ、そういう話があったのか・・・と言った感じで、素通りしてしまいます。名所旧跡の観光スポットで、死体が見つかったり、容疑者と落ち合ったりして居るので、旅情ミステリのような感じです。

でも、登場する警察がまったく機能していないし、六波羅一輝と編集者・北村みなみとの関係も、変な感じです。
また、「財産はすべて隠し子にゆずる」という設定ですが、なぜそのような遺言書を書いたのか、その理由もよく分かりませんでした。

それでも、細かいことを気にしなければ、話がテンポ良く進んでいき、ちょっとしたどんでん返しもあったりして、面白く読めました。

☆☆☆(50点満点で、☆…10点 ★…2点です)

2012年2月18日 (土)

「蒼林堂古書店へようこそ」乾くるみ

【内 容】 0214

書評家の林雅賀が店長の蒼林堂古書店は、ミステリファンのパラダイス。
バツイチの大村龍雄、高校生の柴田五葉、小学校教師の茅原しのぶ──。

いつもの面々が日曜になるとこの店にやってきて、ささやかな謎解きを楽しんでいく。

かたわらには珈琲と猫、
至福の十四か月が過ぎたとき・・・・・・。

乾くるみが、かつてなく優しい筆致で描くピュアハート・ミステリ。

【感 想】

中学生の頃は、いつか小さな本屋さんをするのが夢でした。
「ハヤカワポケットミステリ」や「創元推理文庫」などの文庫本だけを置いている本屋さんで、奥には、メニューは珈琲だけという喫茶コーナーを設けて、本を購入していただけたら珈琲一杯をサービスする・・・そんな本屋さんをやりたいなぁと考えていた頃がありました。

本書に出てくる古書店は、まさにそんな店でした。
ミステリを専門に扱っている古書店で、100円以上の売買をしたお客さんには、一杯の珈琲がふるまわれ、しかもカウンター席が空いていたら、何時間でも居座れると言うのがこの店のルールだと言うことです。
この古書店で、100円以上の本を買っても、持ち込んだ本を100円以上で買ってもらっても珈琲のサービスが受けられるというのも面白いですね。
しかも、常連の客は、100円で買った本を、珈琲を飲みながらその場で読んでしまい、10円で売ってしまう・・・つまり、90円で珈琲を読みながら本が一冊読めるのです。

こんな本屋さんが近くにあれば、毎日でも通うのに・・・と思いながら読みました。

毎月一度、その古書店に集まったメンバーで、ミステリ談義をしながらささやかな謎を出し合い、その謎解きをするという内容で、14ヶ月間続けられます。ということは、14編の短編があると言うことです。
その後に、古書店の店長・林雅賀による「ミステリ案内」があり、そこで話された内容に関連したミステリが数本紹介されますが、これが楽しいですね。

紹介されているなかで、未読のミステリについては購入して読んでみようかと思い、調べてみると、すでに廃盤になっているのもたくさんありました。それでも、いくつか気になったのもありましたので、探し出して読んでみたいと思って居ます。

14編のちょっとした日常の謎解きを楽しんだあと、今回はどんなミステリを紹介するのだろうかとワクワクしながら、それに続く「ミステリ案内」を、楽しく読みました。
本書は、文庫オリジナルと言うことなので、ちょっと得した気分ですね・・・。

☆☆☆★★★(50点満点で、☆…10点 ★…2点です)

2012年2月17日 (金)

「中途半端な密室」東川篤哉

0215【内 容】

テニスコートで、ナイフで刺された男の死体が発見された。
コートには内側から鍵が掛かり、周囲には高さ四メートルの金網が。犯人が内側から鍵をかけ、わざわざ金網をよじのぼって逃げた!?そんなバカな!
不可解な事件の真相を、名探偵・十川一人が鮮やかに解明する。(表題作)

謎解きの楽しさとゆるーいユーモアがたっぷり詰め込まれた、デビュー作を含む初期傑作五編。

【目 次】

「中途半端な密室」
「南の島の殺人」
「竹と死体と」
「十年の密室・十分の消失」
「有馬記念の冒険」

【感 想】

「中途半端な密室」
表題作です。(あらすじは【内容】のところに書いています)
作家とその友人の十川の二人が、喫茶店で新聞を見ながら推理すると言う話ですが、不可解な状況での事件を、別の事件と上手く結びつけて結論をだしています。

「南の島の殺人」
この話から、岡山の大学生、山根敏と七尾幹夫の二人が探偵役となります。
南の島でバカンスを過ごしている友人から、不可解な殺人事件が起きた・・・と手紙が来ますが、その島がどこの国なのかも書かれていません。
その手紙を元に、犯人を推理すると言う話です。
ネタバレしそうですが、その島がどこかが分かれば、簡単に犯人は分かってしまいます。

「竹と死体と」
古書店にあった古い新聞記事からの話で、「地上17メートルの首つり死体」の謎を推理します。
作者の安楽椅子探偵についての考えが書かれているのも、興味深く読みました。

「十年の密室・十分の消失」
この短編集の中では、一番長い話です。この話も友人からの手紙を元に、事件を推理すると言う形になっています。
建物消滅の謎が出てきます。でも、その謎よりも、10年前に何が起こったのか・・・と言う謎の真相を解明することで、登場人物の印象が大きく変わってくるのが面白いですね。

「有馬記念の冒険」
有馬記念のスタート時に起こった事件の容疑者が、ゴール時には2.5km離れた自宅にいたという証言があり、容疑者のアリバイが成立してしまいます。
その話を聞いた、大学生コンビが、有馬記念のテレビ観戦中に起きた事柄を絡めて解決すると言う話です。

表題作の「中途半端な密室」だけ探偵役が違っていますが、全編安楽椅子探偵もので、少しユーモアの入った、楽しい作品集です。文庫オリジナルというのが良いですね。
最近の作品では、ユーモアの度が過ぎてしまい、おもしろく無くなってしまっているのも多いですが、この短編集では、さらりと流れるユーモアが、とても良い感じでした。

☆☆☆★★(50点満点で、☆…10点 ★…2点です)

2012年2月16日 (木)

新参者

【解 説】001_3

東京の日本橋・人形町にある日本橋署に、刑事の加賀恭一郎(阿部寛)が赴任してきた。着任早々、日本橋署管轄の小伝馬町のマンションで絞殺された女性の殺人事件がおこる。
被害者の名は三井峯子(原田美枝子)。彼女もまた、2か月前に人形町に引っ越してきたばかりの「新参者」だ。
加賀は警視庁捜査一課の小嶋一道(木村祐一)、上杉博史(泉谷しげる)、松宮脩平(溝端淳平)らとともにこの事件を担当することになった。

一人の女性の殺害事件をきっかけとして、大きく動き出す人間関係。
殺された峯子の息子・清瀬弘毅(向井理)と元夫である清瀬直弘(三浦友和)はその知らせを聞いて・・・。
そして、人形町で偶然出会った加賀の過去を知る人物・青山亜美(黒木メイサ)。加賀と亜美の出会いがこの先、どのような影響をもたらすのか?
容疑者は人形町を行き交う人々全員。
「新参者」刑事・加賀恭一郎の謎解きが今始まる・・・

【エピソード】 002

第1話  「煎餅屋の娘」
第2話  「料亭の小僧」
第3話  「瀬戸物屋の嫁」
第4話  「時計屋の犬」
第5話  「洋菓子屋の店員」
第6話  「翻訳家の友」
第7話  「刑事の息子」
第8話  「清掃会社の社長」
第9話  「民芸品店の客」
最終話 「人形町の刑事」

【感 想】

先日、映画「麒麟の翼」を観に行ったら、原作には無い人間関係(なぜ向井理のポスターが出ているのか等々)が出てきたので、ちょっと戸惑ってしまいました。そこで、ドラマ「新参者」を見てみようと思い、毎日DVDを1枚(2話)ずつ見ることに・・・。

原作とほぼ同じ話(第7話は原作には無い)がベースになっていますが、事件が起きた季節が違っていたり、ところどころ微妙に変わっているところがちょっと気になりました。
青山亜美を重要な役割を果たすという設定にし、オープニングとエンディングナレーションも、青山亜美役の黒木メイサがしています。また、加賀の従弟である松宮脩平も、原作には登場しませんが、ドラマには登場しています。
その流れで、映画「麒麟の翼」が作られているようです。

45歳の女性・三井峯子(原田美枝子)が絞殺された事件で、関係人物の周辺を捜査すると言うことで、各話ごとに、ちょっとした謎を解明していき、事件の真相に迫っていくと言う話ですが、テレビドラマの方は、日本橋人形町に住む人たちの、人間関係に焦点を当てた人情ものに仕上がっています。

毎日2話ずつ見ていましたが、ちょっとオーバーな台詞回しの上に、芝居がかったストーリーなので、途中でちょっとイヤになってきました。
しかも、重要な役割を与えられた黒木メイサが魅力的ではありません。表情もイマイチだし、演技も上手くないし、台詞回しもヘタです。
展開部分で少し気になるのが、なぜかトイレでのシーンが多いことです。クサイ場所でクサイ演技の 木村祐一も要らないです。

それに引き替え、向井理は良いです。上手いです。映画「麒麟の翼」で、向井理のポスターが出てきた理由も納得しました。このドラマ「新参者」の中で、舞台の主役を降ろされた彼が、次の舞台では主演に戻ったのでしょうね・・・。
また、マイコにもちょっと驚きました。NHKの「おひさま」のイメージが強いし、その後のCMなんかでも、そのキャラで行っているようですが、ちょっと影ある感じの女性を、好演していました。

最後に、全話に意味なく登場してくる鯛焼きやさんで、ちょこっと出てくる店員役の沢木ルカですが、映画「プリンセストヨトミに出ていた、橋場茶子役の女優さんです。やはりちょっと目を引きますね。注目の新人です。

=2月22日付け加え=

eoblog 「みんなのブログ 映画」で・・・(Part4)

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「映画の部」の「ブログランキング」で一位になりました。これは、この一週間の「映画の記事」のカウント集計です。

映画の部では三位まで(本の部では、二位まで)行ったことがありますが、一位は初めてです。

2012年2月13日 (月)

「林真紅郎と五つの謎」乾くるみ

0212 【内 容】

林真紅郎は三十五歳の元法医学者。
妻を事故で亡くしたことがきっかけで大学を辞めてからは、「隠居」生活を送っている。

そんな彼が出会う不思議な五つの事件。
バラバラに見える謎すべてが、脳裏でシンクロした時に見える真相とは?
初期メフィスト賞が生んだ異才、待望の最新本格推理。

【目 次】

「いちばん奥の個室」
12歳の姪と行ったコンサートで事件は起きた。ステージ上のマジックで消えた女性が、トイレの個室で殴打された姿で発見される・・・。

「ひいらぎ駅の怪事件」
駅の階段から女性が落ちた騒動の中で、カメラの盗難事件が起きる・・・。

「陽炎のように」
友人の妻の葬式の帰り、その死について話をしていると、世間を騒がしている猟奇殺人事件「手切り魔」との関係が出てきて・・・。

「過去から来た暗号」
小学生時代に自分で作った暗号を解読していると、友人から不可解な手紙が・・・。

「雪とボウガンのパズル」
雪の朝、ボウガンによって胸を刺された死体が、雪に埋もれて発見される・・・。

【感 想】

バラバラにみえる二つの謎がシンクロしたとき、その謎は解かれる・・・と言うことですが、実際には推理ではなく、偶然に解決してしまったり、また間違った推理をしたために、関係者が知らない間に救われていると言った話も含まれています。ちょっとへんてこりんな話ですが、私はこういう設定は、嫌いではありません。
特に、第4話の「過去から来た暗号」は、小学生時代に自分が作った暗号を解くという話で、最初に注目した3文字が間違っていたために、変な解釈になってしまいます。
ところが、その間違った結果から、ちょっとした事件が解決してしまうといった話ですが、後で見つかった暗号の解読表を見ながら、その暗号を解いてみると、なかなか面白い内容になっていて、思わず笑ってしまいました。この話は、とても良く出来ています。
でも私にとっては、主人公の林真紅郎が、自分の小学生時代の出来事をまったく覚えていないということが不思議な話です。

☆☆☆(50点満点で、☆…10点 ★…2点です)

2012年2月11日 (土)

THE MENTALIST メンタリストの捜査ファイル=セカンドシーズン=

【ストーリー】00000001

第 1 話 贖罪 Redemption

ある事件を解決後、CBIに戻ったリズボンとジェーンは、ミネッリから捜査のやり方について叱責を受ける。またリズボンのチームは「行き詰っている」としてレッド・ジョンの件からはずされることになり、代わってリズボンの元上司サム・ボスコ捜査官が担当になる。憤慨したジェーンはCBIを辞めると言い出すが……。

第 2 話「緋文字」 The Scarlet Letter

橋の下で女性の遺体が発見される。女性はクリスティン・マーリー。メリンダ・バトソンという女性議員の秘書で、メリンダの夫エリオットと不倫の噂があった。ジェーンとリズボンは、メリンダとエリオットの話から、クリスティンは継母とうまくいっておらず、クリスティンが姿を消した日に、継母から何度もクリスティンに電話がかかってきていたことを知る。

第 3 話「血塗られたバッジ」 Red Badge

リズボンはタナーの息子、ハーディー保安官の射殺事件以来、5週間にわたり、CBIの規則としてカーメン医師のカウンセリングを受けていたが、射殺した本人であるジェーンのカウンセリングは1回だけで終わったのに、なぜ自分は何週間も受けなければならないのか疑問に思っていた。そんな中、路地で男の射殺死体が発見される。その男は、リズボンがボスコの部下だったサンフランシスコ市警時代に逮捕したマクティアーだった。

第 4 話「赤い脅迫」 Red Menace

田舎道で男の遺体が発見される。財布や時計などの貴重品がなくなっていたが、左腕のカフスは残っていた。男はゴードン・ホッジと判明。「シナー・セインツ」というバイカー集団の弁護士をしていた。ホッジは2週間前に麻薬所持で逮捕されていたが、不起訴になっていた。ホッジとセインツを起訴しても勝ち目はないと検察側が踏んだからだった。リズボンとジェーンはセインツのたまり場へ行き、セインツのボス、マクブライドから話を聞く。

第 5 話「赤い恐怖」 Red Scare

ある屋敷の敷地内で男の遺体が発見された。男は屋敷の2階の窓から放り投げられ死亡したものと思われた。彼の身元はアラン・フォスター。建築家で数か月前に屋敷を購入し、リフォーム予定だった。警備会社に確認したところ、前夜から保安官代理が駆けつけるまで、警備システムは正常に作動しており、何者かが侵入した形跡はなかった。保安官代理の話によると、この屋敷には、屋敷の最初の持ち主で建築主のウォルター・ベックワースのお化けが出るという噂があった。

第 6 話「ラメと赤い血」 Black Gold and Red Blood

00000002サッター・バレーという田舎町の牧場で、地元の溶接工、カービー・ハインズが殺される。地主で、被害者の妻の父であるドゥーリー・ガーバーに向かって、その土地を取られたと訴えたこともあるテッド・ラスコムが噛みつき、最後にはナイフを抜いたのでチョウがその場で取り押さえる。最初、このテッドが、地主一家でもあるカービーを殺したのかと思われたが、カービーには3週間前、暴行を受けた跡が体にあり、その時期テッドは収監されていた。

第 7 話「熱血」 Red Bulls

ボスコのチームは、誘拐された資産家のミア・ウエストレイクという女性が捕われていると思われるオークランドの民家に突入する。するとそこにはリズボンのチームがいた。人質のミアはいなかったが遺体が発見される。その身元は、コリン・ヘイマーという資産家の息子で、3年前にサンフランシスコで誘拐され、身代金を支払ったあとに殺害されたものと判明。ジェーンは、ミアの誘拐と似ていると指摘。ミネッリはリズボンとボスコのチームに、合同で誘拐事件を捜査するよう命じる。

第 8 話「彼の赤い右腕」 His Red Right Hand 

霊廟に死体が捨てられており、州の墓地だったのでCBIが呼ばれた。CBIに戻り、ボスコのオフィスを訪れるとヒックスをのぞきチームが全員撃たれていた。ボスコのみかろうじて息があり、搬送される。すぐリズボンらが捜査にかかるがジェーンは霊廟の死体の身元を気にする。死体の身元はタウレン・モーニング。ジェーンは飛び出し、リズボンとチョウが後を追う。モーニング医師のオフィスにはヒックスが殺されており、レッド・ジョンのマークが描かれていた。

第 9 話「ルビーより高し」 A Price Above Rubies

CBIは、ドーヴァートン宝石店のオーナーのエスターに資金集めパーティーを主催してもらう。パーティーが行われている間、ドーヴァートン宝石店に強盗が侵入。大量のダイヤが盗まれ、居合わせたエスターの夫カール・ウォードが強盗に撃たれて入院する。エスターの甥ジョージとトムの話から、カールは元プロテニス選手で、エスターとはテニス大会で出会い結婚したことが分かる。ジェーンは、エスターと結婚して家業に加わったカールに対して、ジョージとトムがよい感情を抱いていないと考える。

第 10 話「炎の剛速球」 Throwing Fire

野球のスカウトマン、バーニー・スループが自宅で、頭をバットでたたき割られて殺されていた。遺体を見たジェーンは頭にファウルボールが当たり、失神。その後、意識を取り戻すが、ジェーン自身は自分が父親と共にインチキ霊能力者のショーをやっていた頃の記憶がよみがえる・・・。

第 11 話「バラ色のメガネ」 Rose-Colored Glasses

00000003男女の遺体が発見される。車の中で正装姿で死んでいた2人はセルビー・ヴィッカーズと妻のジャナと判明。ジェーンは服装や乗ってる車などから、2人が同窓会に行く途中だったと推測する。実際その夜に、地元のランチョ・ローザ校の同窓会が開かれていた。 同窓会会場へ行ったジェーンとリズボンは、卒業生たちから話を聞く。

第 12 話「血を流すハート」 Bleeding Heart

サルター町の複合施設の着工式で女性の死体が掘り起こされる。死体は町長のアシスタント、マーサであり、犯行は自然保護のためにはテロ活動も辞さないジャスパーの仕業に思われた。

第 13 話「レッドライン」 Redline

高級車を扱うカーディーラーのゼニス・モーター主催のパーティーで、車のトランクから女性の遺体が発見される。女性はゼニスの販売員リゼル・ダグラスと判明。ゼニスでは半年ごとに販売員の成績を出しており、給料は歩合制。ジェーンは販売員たちが強い競争意識を持っている点に着目する。

第 14 話「ギャングの血」 Blood In, Blood Out

チョウの「エイボン・パーク・プレイボーイズ」というギャング時代の親友が殺される。親友のデーヴィッド・ソンは、チョウがギャングを抜けた直後、チョウの銃を持って捕まり、15年の刑を食らい、半年前、12年で仮出所していたところだった。ここ数日チョウに電話をかけ、留守電に「助けてくれ」とメッセージが残っていたが、チョウはかけ直さなかったのだ。

第 15 話「レッドヘリング?おいしい罠」 Red Herring

リゾート施設で料理コンテストが行われる。主催者はデュースターバーグで、有名なシェフたちが競うことに。そのコンテスト中に優勝最有力候補のジェフリーが死亡。ある女性シェフが州議会議員の父親のコネを使い、CBIが捜査することに。

第 16 話「コード・レッド」 Code Red

00000004生物兵器の解毒剤を研究する施設に勤める女性研究員アリシアからジェーン宛に直接「殺された」と電話がかかってくる。密閉された研究室の中に「クリプトハンザB」というウイルスがまかれ、いつも朝一番に来るアリシアが感染したのだ。このウイルスをまいた犯人は恐らく、事前に飲めば効く解毒剤を飲んでおり、アリシアはあと数時間の命だった。

第 17 話「赤い箱」 The Red Box

カメラマンのホッパー・バンクス邸で男性の遺体が発見される。遺体の身元は、IDによるとジェームズ・スミッソンというイギリス人男性だったが、遺体を観察したパトリックは、ジェームズは経歴を偽っていると指摘する。ジェームズはバンクスの娘レイニーの家庭教師で、数ヶ月前にバンクス邸の離れを借りていた。ジェーンはその離れで赤い箱を発見。中には何も入っていなかった。死んだと思われたジェームズだったが、いきなり息を吹き返し脳死状態で病院へ運ばれる。

第 18 話「赤い水」 Aingavite Baa

ヴァンペルトとチョウが麻薬課の応援に行った先で、記憶喪失の女性を発見。付近では3人の遺体が発見され、彼女は銃弾が頭をかすって気絶、3人と共に捨てられていたらしかった。3人のうち1人の若い男性は、女性と同じくIDを持たず、後の2人はIDを持っていてハイキングに来た夫婦だと判明。IDを持たない男は指紋からネイティブ・アメリカンの居留地に住むレナードと判明する。

第 19 話「ブラッド・マネー」 Blood Money

地方検事補のケリーが自宅で射殺体で発見される。侵入した形跡はなかったため、家に出入りできた者の犯行と考える。ケリーの家はリフォーム中で、ジェーンはリフォーム業者のシルヴァンを怪しむ。

第 20 話「赤い血だまり」 Red All Over

00000005ハリントン・メディアというテレビ局や新聞社など複合メディア社の新CEO就任パーティーで、前CEOハリントン氏の息子ザンダーが殺される。ザンダーのオフィスから新聞社のリストラ案のファイルがなくなっており、ジェーンはそのファイルを盗んだ女性記者ヘザーを発見する。

第 21 話「赤い鼻の恐怖」 18-5-4

若い男性がピエロ姿の人物に銃で撃たれて死亡。被害者はノア・バリケットと判明。被害者は右手の人差し指を切り取られていた。この日、事件現場周辺では、ある映画のピエロ役のオーディションにやってきたピエロ姿の人物が大勢おり、犯行は計画的と思われた

第 22 話「赤いメール」 Red Letter

国際人権会議で、人身売買の阻止に活躍していた活動家、ヘクター・ブラヴァが演説前に殺される。CBIが現場に到着するが、そこには地元警察のアドバイザーとして、以前にパトリックと会ったことのある、霊能力者クリスティーナ・フライが来ていた。

第 23 話「夜明けの赤い空」 Red Sky In The Morning

女性が殺害される映像がネット掲示板にアップされる。事件現場の壁にスマイル・マークが描かれていたことから、レッド・ジョンの仕業と思われたが、現場を見たパトリックはレッド・ジョンではないと考える。クリスティーナは、女性は最近殺され遺体は水のそばで見つかると予言。パトリックは捜査に口出しするクリスティーナにあきれる。

00000006 【感 想】

今、はまっている海外ドラマの一つです。
やっとセカンドシーズンが出たので、毎日1枚ずつ見ていきました。
何とも言えないユニークな主人公と、魅力ある脇役陣・・・面白いです。

【登場人物・キャスト 】

パトリック・ジェーン(サイモン・ベイカー)

テレサ・リズボン(ロビン・タニー)

キンブル・チョウ (ティム・カン)

ウェイン・リグスビー(オーウェン・イオマン)

グレース・ヴァンペルト (アマンダ・リゲッティ)

2012年2月 9日 (木)

「少女たちの羅針盤」水生大海

【内 容】0207

映画の主演女優としてロケ現場にやってきた舞利亜は、監督に「きみ、羅針盤にいた子だよね」と意味ありげに言われた一言で、忘れ去りたい過去が甦る…。

女子高校生四人組の演劇ユニット「羅針盤」。
ストーリーとコンクールでその名を知らしめたが、メンバーの突然の死によって活動を停止する。
それから四年の月日を経て、-復讐は始まる。
胸焦がす青春群像と復讐サスペンスの融合。

島田荘司選、第1回「ばらのまち福山ミステリー文学新人賞」優秀作受賞作。

特別書き下ろし短編「ムーンウォーク」を収録。

【感 想】

映画を見て、原作を読んでみたくなり、さっそく「少女たちの羅針盤 新装版」を購入しました。
話の流れは、映画とほぼ同じなので、詳しいことは、このBlogの、映画「少女たちの羅針盤」を参照してください。

本の方は、奇数章が現在で、偶数章が4年前の出来事と言う構成で、奇数章は、現在進行している映画の撮影状況にそって、舞利亜と名乗る女優の視点から書かれています。
最初に届いたシナリオが突然変更になり、少しずつ4年前の犯行を思い出させるように映画のストーリーが進んでいくにつれ、舞利亜の心境が語られ、事件のことが少しずつ見えてきます。
映画監督から、メンバーの一人が死んだことで羅針盤が解散し、舞利亜は、4年前に結成されたその羅針盤のメンバーでは・・・と指摘されますが、本人は強く否定します。
誰が殺され、また、舞利亜と名乗る女優は誰なのか・・・という謎をのこしたまま話が進みます。このあたりは、上手く書けています。現在の奇数章は、ちょっとしたサスペンスものの感じでした。

偶数章の4年前の方は、「羅針盤」が結成され、活動を開始し、メンバーの一人が死ぬまでの話が、4人それぞれの視点から書かれていて、その時の4人の気持ちがよくわかりました。さわやかな青春ドラマそのもので、とても楽しく読みました。

映画では、舞利亜の顔を見えなくしたり、4年前と現在の羅針盤のメンバーの顔や形がほとんど同じなので、ちょっと違和感もありましたが、本で読むと、そういった感じが無く面白かったです。また、奇数章と偶数章のギャップも良いですね。
でも、ストリートライブの様子や演劇フェスティバルで上演されたものなどは、映画で見る方が良くわかりました。
ただ、犯人を指摘するところからラストにかけての章で、メンバーの一人が自殺したのでは無く、殺されたということを確信する理由が詳しく書かれていても良かったのでは・・・と思いました。

「ムーンウォーク」
新装版は、映画化にあわせて刊行されたもので、「少女たちの羅針盤」のスピンオフ的書き下ろし短編「ムーンウォーク」がついています。しかも、980円(新装版ではない方は1680円)です。

中学生時代は陸上部だった、バタこと北畠梨里子の視点で、楠田瑠美との出会いが書かれています。
中学3年の受験を控えた時期の話で、ちょっとした推理ものになっていて、楠田瑠美の性格が良く出た内容です。楽しく読めました。
購入される方は、「少女たちの羅針盤 新装版」をオススメします。

☆☆☆☆(50点満点で、☆…10点 ★…2点です)

2012年2月 8日 (水)

雪に覆われた「一乗谷朝倉氏遺跡」

翌日は、朝から金沢市内を見物し、帰路へ・・・。

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福井ICで途中下車し、当時の家並みが再現されているという、一乗谷の朝倉氏遺跡へ・・・。

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すごい雪で、観光客は誰も居ませんでした。

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庭園にも雪が積もっていて、覗くと一面真っ白な雪景色でした。

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ここは春か秋に来るといいでしょうね・・・。

2012年2月 7日 (火)

白川郷ライトアップ

郡上八幡を3時過ぎに出て、東海北陸自動車道に乗り、白川郷へ。

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大型バスは、100台までという規制らしいのですが、駐車場にはすでに観光バスがたくさん並んでいました。

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橋を渡って、世界遺産の合掌造り集落へ。

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スゴイ雪ですが、昨日より少ないとのことです。

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橋の上から見た集落です。立ち止まると、揺れを感じます。

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10分ほど歩いて、合掌造り集落へ着きました。

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今日は気温が高く、風も無かったので、そんなに寒く感じませんでした。

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集落内にあるお寺、明善寺の鐘撞き堂です。

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5時半から7時までが、ライトアップの時間と言うことですが、

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4時過ぎには着いてしまったので、1時間半ほど、周辺を回っていました。

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薄明かりのライトアップと言うことなので、

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私のデジカメでは写らない公算が大ですので、

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まだ明るいうちに、ライトアップされる家屋の撮影をしました。

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ライトアップは、国指定重要文化財の和田家など合掌造り家屋36棟を照らしています。

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ほのかな灯りに、浮かび上がっている合掌造り家屋は、とても素敵でした。ライトアップの時間には、観光客で一杯でした。

7時に消灯され、またまた高速道路に乗り、金沢市内のビジネスホテルで一泊しました。